2016/05/29

りゅうたまリプレイ 第一話「旅立ちは小雨ぐらいが丁度良い」 【キャンペーン】

我が竜の君、そう退屈なさらないで下さい。ここからが本当の旅の始まりです。
それぞれの過去を持つ彼らが、どんな旅を歩むことになるのか……どうか竜の君も見守って下さい。
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第一話「旅立ちは小雨ぐらいが丁度良い」

緑の風の導きで、旅人達は今晴れの草原へと集結しました。私は小鳥の姿に化身をして彼らに追随することにします。
一堂に会した皆はまず、この旅における役割を決めることにしたようです。
……ああ、此度の旅では私の六分儀の力で、旅の役割に特別な力を与えることにしました。皆、初めての旅ですから、これぐらいの手助けをしても良いでしょう?



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六分儀「パーティーロールの変更」
リーダー:最終的な決定権を持つ 1シナリオに1回、好きなタイミングでメンバー1人の判定を+1できる。
荷物係:食料と水の管理係 報酬アイテムに端数が出た場合には優先的に受け取ることができる。
マッパー:方向チェック係 移動判定に+1.
アタッカー:戦闘員 ダメージ判定+1.
スカウト:偵察 不意打ちを受けた際に対抗ロールができる。
日誌係:全員が担当 ブレスなしでレベル*200Gを受け取ることができる。
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パワー「アタッカー!アタッカーだ!」
ティエ「私はマッパーですかね。地図を見るのは得意なんですよ」
クライブ「……荷物係をやる」
ジョルティ「スカウトをやるぞ!美味いものを見つけるのは任せろ!」
トリシア「私もスカウトやるー」
ノーティ「では私がリーダーですか。不安はありますが、精一杯やりますよ」

と、言うような具合で、スムーズに役割は決まったようです。
次に彼らは、ここから何処に向かうのかを相談し始めました。
この場所からは東西に街道が伸びております。東には木彫り細工で有名な山麓の村「ローリス」が、西には川魚漁で有名な川沿いの村「カナセ」があり、どちらに向かうのかで意見が割れているようでした。

ジョルティ「森の歩き方なら任せてくれ!」
トリシア「山登りたくないから川がいいなー」
クライブ「……」
ノーティ「山は私もあまり……」
パワー「おじさんは東に行きたいぞー!」
ノーティ「確かに工芸品には興味がありますね」
トリシア(おっさんちょっと怖いなー)
ティエ(キ……特殊な感性を持つおじさんに従って良いのだろうか……?)
クライブ「……西がいいんじゃないか」
パワー(アフロが風に揺れている……)
トリシア「や、やっぱり川がいいんじゃない?」
ノーティ(アフロを眺めながら)「やはりカナセにしましょうか?」
トリシア「はーい」
ティエ「わかりましたー」

最終的にはリーダーの鶴の一声で、行き先はカナセに決まったようです。
私としても、山よりは川の方が着いて行きやすいですから、この選択は助かりました。
一行はカナセに向けて歩き始める……前に、その日の体調を確認することにしたようです。

<コンディションチェック-1日目>
パワー:7
クライブ:7
ティエ:8
ノーティ:7
トリシア:8
ジョルティ:7

皆これと言って特筆すべき体調ではないようですね。
まあ、旅の初日から体調が悪いようでは先が思いやられますから、良いことです。

〈移動チェック-晴れの草原(目標6)〉
パワー:7
クライブ:11
ティエ:6
ノーティ:6
トリシア:3(失敗)
ジョルティ:9

トリシア「歩くのくっそしんどい」
ノーティ「我慢して下さい」

初めての長旅ということもあり、トリシアの足には大きな負担が掛かってしまったようです。それでも歩ききる辺りは流石は私の旅人と言った所でしょうか。

〈方向チェック-晴れの草原(目標6)〉
ティエ「さて、ここまで道を間違っていないか確認しなければ」
トリシア「サポートするよー」

トリシア:15(サポート成功)
ティエ:11

一行は問題なく道を進んできていることを確認出来たようです。
街道通りに進んでいるのですから、道を外れることもまあ無いとは思うのですが。
ともかくその日は日も暮れてきたので、野営にすることにしたようです。

クライブ「……狩猟に行ってくる」
<狩猟チェック-草原(目標6>
クライブ:9(食料3)

クライブは内職で覚えた狩猟で、見事に3人分の食料を捕獲することに成功しました。
……その後ろで、別に狩猟の技術を持っていないパワーがウサギを追いかけたりもしていましたが、成果はなかったようです。
キラキラとした石は見つけたようで、自慢気に見せびらかしていましたが……ティエなどは呆れたように見ていましたね。

〈野営チェック-晴れの草原(目標6)〉
ノーティ「サポートします」
トリシア「設営するよー」

ノーティ:4(サポート失敗)
トリシア:7

ノーティ「上手くサポートできないとは……」
トリシア「一人で設営出来たから問題なーし」

彼らは3人用のテントを2つ設営し、その日のキャンプを始めました。
彼らが眠りについたころ、パラパラと雨が降り始めます。
朝方になっても雨は止まず、小気味良い音がテントの天蓋で鳴っていました。
……今日は羽が濡れてしまわないように、注意して同行しなければいけませんね。

<コンディションチェック-2日目>
パワー:7
クライブ:8
ティエ:8
ノーティ:9
トリシア:3
ジョルティ:4

今日も皆、体調が良い人もすこぶる悪い人もいないようです。
2人ほど少しだけ体調が悪そうでしたが、特に何もなければ問題はない程度でしょう。

<移動チェック-雨の草原(目標7>
パワー:7
クライブ:10
ティエ:6(失敗)
ノーティ:6(失敗)
トリシア:10
ジョルティ:11

ティエ「雨は歩きにくくて疲れますね」
ノーティ「全くです……」
パワー「アフロが雨を弾く」
ジョルティ「パワーさんあんまり街道から離れないで!」

ティエとノーティは慣れない雨道に足を取られ、体力を消耗してしまったようです。
とは言え、この程度の雨ではそれほど彼らの障害にはならないようですね。

クライブ「……狩猟に行く」
ジョルティ「一狩り行こうぜ!」
パワー「ニク!ニク!ニク!」
ノーティ「パパーさん、置いていきますよ」
パワー「パーさんだぞ!」
ノーティ(アフロパーマで覚えよう)

<狩猟チェック-草原(目標6>
クライブ:Fumble
ジョルティ:10(食料4)
クライブ「すまん、失敗してしまった……」
ジョルティ「ちょっと足りなかったなー。保存食があって良かった」
パワー(アフロを上下させるように頷いている)

狩猟では人数分の食料を入手することはできなかったようです。不足分は持ち歩いていた保存食を使ったようですね。
……パワーはまた素手でウサギを追いかけていましたが、やはり成果はなかったようです。彼なら捕まえられてもおかしくはない気がしますが……。

<野営チェック-雨の草原(目標7>
ノーティ「設営を手伝います」
トリシア「設営しまーす」

ノーティ:Fumble
トリシア:8

ノーティ「私はまた……邪魔になってますね」
トリシア「結果に変わりはないから問題ない問題ない」

ノーティは野営のサポートに大失敗してしまい、どうも落ち込んでいる様子でしたね。
さて、とは言え彼らは雨の中でも特に問題なくここまで歩いて来ました。喜ばしいことではありますが、これでは少々盛り上がりに欠けるというものです。我が竜の君も、これでは不満足でしょう?
ということで、私は近くの雨の竜のところにちょっとしたお願いをしに行くことにしました。

こんばんは、雨の竜。
私はアリア、四季の竜に旅物語を届けるものです。
少しお願いがあるのですが……彼らの旅の祝福に、明日はもう少し強い雨を降らせてもらうことはできませんか?
疲れるから嫌……ふうむ、丁度私はこれからカナセの村に行く所なのですが、そこは川魚の名所として知られています。もし雨を強くして頂ければ、必ずその魚をお届けに上がりますが、如何ですか?
ふふ、ご承諾頂きありがとうございます。それでは、よろしくお願いしますね。

と、こんな具合に、私は見事な話術によって雨の竜の約束を取り付けることに成功しました。これで、明日の旅はもう少し見所がありそうではありませんか。

〈コンディションチェック-3日目〉
パワー:7
クライブ:5
ティエ:11(絶好調)
ノーティ:9
トリシア:7
ジョルティ:5

豪雨であるにも関わらず(関係はありませんけども)、ティエは随分体調が良さそうでした。特に体力が漲っているようでしたね。
逆にジョルティとクライブはパワーに振り回されて少々疲れている、という感じのように見えます。

〈薬草取り-草原(6)〉
ノーティ「すっかり忘れていた、移動の前に薬草を詰んでおこう」
パワー「俺も詰む」

ノーティ:3(失敗)
パワー:6

パワー「ウマそうなハーブだ!」
ノーティ「食べないで!取っておきましょう!」

2人が薬草(夕陽のヒメリンゴ)を取り終えると、一行はこの豪雨の中どうするのかを考え始めました。
雨の中を強行しても、カナセまでは後日程の距離ですから、辿り着けないわけではありません。
しかし、やはりこの豪雨ですから、気が引けるというのも良く分かります。

クライブ「雨脚が強い、移動は危険だ。雨宿りすべきだろう」
トリシア「多少足元が悪くても、今日中に着くなら街に着いてから休んだらいいんじゃないかな」
ノーティ(俯きがちで何かを呟いている)
パワー(水で遊んでいる)
ジョルティ「荷物もあるし、雨宿りを勧めるよ。パワーは落ち着け」
ティエ「そうですね、雨宿りしたいですね。急ぐ旅でもないですし」
クライブ「リーダー、どうしますか」
ノーティ「この豪雨では……しかし……」
パワー「大丈夫だ、問題ない!」
トリシア「リーダーが疲労で死にかけてるみたいだし、休んでいくかい」
クライブ「同意する」
ノーティ「……皆さんのお気持ちを有り難く受け取ります。雨宿りをしましょう」

一行は豪雨の中を進むのはやめ、周囲に雨宿りができる場所がないかを探し始めました。
私としても(自分で頼んでおいてなんですが)、この雨の中は飛びにくいのでこの決定は歓迎すべきものです。
探しだして間もなく、彼らは人気のない小屋を見つけました。その小屋からは、ガサゴソと大きな音が聞こえています。

パワー(大きな目を開けて中を覗こうとしている)
ジョルティ「ん、先客がいるようだ、皆警戒してくれ」
トリシア「のりこめー」

トリシアはパワーに乗り込ませようとしましたが、すんでの所で思いとどまり、周囲を見渡してみることにしました。周囲には大きな動物らしきものの這いずったような跡が見えました。

トリシア「ジョルティ、何の動物か分かる?」

<動物探し:目標6>
ジョルティ:10

ジョルティ「これは獣の足跡だな……」
ティエ「知ってる」
ジョルティ「何かは分からん!!」
パワー「なるほどな!」
ジョルティ「美味しいといいな!」
パワー「そうだな!」

〈見識判定:目標6〉
ティエ:8

ティエ「これはオオアリの足跡っすね。昔素材を扱ったことが有ります」
ジョルティ「虫はちょっと……」
パワー「お食べにならないんですか?」
ジョルティ「カメロ、味は!?」
パワー「で、味は!?」
ティエ「酸っぱいらしいですよ」
ジョルティ「お尻だけ取っとこう」

クライブはそんなやり取りを見て、痺れを切らしたように助走を付けてパワーをドアに向かって蹴り飛ばしました。
ものすごい音を立ててパワーはドアを突き破り、オオアリがいると思われる小屋の中へと飛び込みます。
そこには、ジョルティとティエの見立て通り、オオアリが待っていました。……4匹も。

パワー(パワーはゆっくりと斧を取り出した、とても自然な動きだ。ゆっくりと振り回して感覚を確かめている)

〈イニシアチブ判定〉
ジョルティ:10
パワー:8
ティエ:6
トリシア:6
クライブ:3
ノーティ:3

〈ラウンド1
一行は皆、思い思いの方法で前に出ていたオオアリを目掛けて攻撃を始めました。
しかし、オオアリの硬い装甲が剣や斧を弾き、思う通りのダメージを与えることが出来ていないようです。

オオアリ達は知恵がそれほどないようで、単純に目につく相手を狙っているようです。……不思議なことに、パワーを攻撃することはなく、ジョルティとクライブを集中して狙っていました。

ジョルティ「痛いんですけど!?」
パワー(アフロを揺らして遊んでいる)
ジョルティ「おいアフロォ!」
パワー(石を拾って嬉しそうにしている)

〈ラウンド2
一行はまず、手負いのオオアリを仕留めるために攻撃を始めました。
クライブの剣がアリの甲殻を上手くすり抜け、大きなダメージを与えることに成功しました。

さらに、ジョルティが同じオオアリへ弓で追撃し、こちらも甲殻をすり抜けて当たります。これで、オオアリは一匹動かなくなりました。

今度は別のアリへと狙いを替え、集中攻撃を始めます。しかし、その後は甲殻を抜くことが出来ず、大きなダメージを与えることは出来なかったようです。

オオアリはノーティへ攻撃を行いましたが、体調の良いノーティには当たりません。……相変わらず、何故彼らがパワーへと攻撃をしないのかは理解ができません。

失敗続きで落ち込んでいたノーティも、皆の攻撃を逸らすことができていることで多少精神が上向きになってきたようでした。

〈ラウンド3
一行は少々、搦手を使うことにしたようです。ジョルティは持参していた虫よけ香をティエに投げ渡し、ティエはそれに火を付けて一匹のオオアリの元へと投げつけました。

オオアリの一匹は虫よけ香の煙を嫌い、ギィというような鳴き声を漏らしながら後ろに下りました。

その後の攻撃で、もう一匹オオアリを仕留め、残す所は後ろに下がった一匹と、前に残る一匹です。

〈ラウンド4
トリシア以外の者は、前に残るオオアリに向けて攻撃を集中させます。トリシアは弓の利点を活かし、後方に引いているオオアリの方を射撃し、大きなダメージを与えました。

オオアリは相変わらずパワーだけは狙いませんでした。……もう何もいいません、虫の考えることは分かりません。

後ろに下がっていたオオアリも、仲間の危機を察知して嫌な煙とは感じながらも前線に復帰しました。こちらも、もう手遅れの感が否めないのですが。

〈ラウンド5
一行はオオアリと、何故か一切狙われないパワーへのちょっとした恨みを力に変えて攻撃を行い、遂に全てのオオアリを駆逐し尽くしました。雨宿りの先客は、硬いものの強くはなかったようですね。

ジョルティ「完全勝利ィィィ!」
パワー「長く苦しい戦いだったな」
ジョルティ「加工の時間だ!ケツをよこせ!」

〈材料加工-目標4
トリシア:12
ジョルティ7

トリシアとジョルティの2人は、倒したオオアリを解体し、その甲殻を剥ぎ取ることに成功しました。この甲殻は、売ればそこそこの価値になるものです。……可食部位はないのですが、ジョルティとパワーはオオアリを食べていました。どちらがモンスターか分かったものではありません。……人選を間違ったでしょうか?

ともかく、先客達を駆逐したことで、彼らは小屋で雨宿りをすることが出来ました。しばらくすると雨は上がり、雲間から光が差し込んできます。まだ昼過ぎという時間だったため、村を目指して再出発することにしたようです。

〈移動チェック-晴れの草原(目標6)〉
パワー:7
クライブ:4(失敗)
ティエ:10
ノーティ:6
トリシア:8
ジョルティ:9

戦闘からの疲れか、あるいはパワーをいなした疲れか、クライブだけは少々移動によって体力を消耗したようです。

〈方向チェック-晴れの草原(目標6)〉
ノーティ「今度こそ、サポートしてみせます」
ティエ「(集中してマップを見ている)」

ノーティ:8(サポート成功)
ティエ:Critical

ノーティのサポートもあり、ティエはマップを完全に読み取ることに成功していました。半日の道のりを、全くロスすることなく移動し、無事カナセの村へと到着することが出来たのです。
到着したのは夕方過ぎ、豪雨で濡れた服や髪も、晴れた空の下を歩いたことですっかり乾いていました。

ジョルティ「村に着いたぞぉぉぉ!川魚食うぞおおおお!!」
パワー「早く寝ようぜ」
ジョルティ「密漁、出来ないかな?」
ノーティ「モラルの低い行動は断固認めませんよ?」

一行は村に着いたためかやたらテンションが上がっているようでした。
彼らもすぐに出発はしないと見込み、私はカナセの川で川魚を捕らえ、急ぎ雨の竜の元へと運んでいったのでした。
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……と、こうして一行は無事カナセの村へと到着したのでした。
どうでしたか、我が竜の君?少しは、彼らの今後の旅も気になってきたのではありませんか?
まだまだ最初の村に到着しただけ?まあ、確かにそうではありますが、彼らにとっては大きな一歩です。何事も初めてというのは印象に強く残るものです。
彼らにとってのカナセがそうであるように、私にとってのこの旅もそうなることでしょう。
願わくば、我が竜の君にとっての私の旅物語も、そうであって欲しいものです。

それでは、今回はここまでと致しましょう。次は、カナセに滞在を決めた彼らの物語をお聞かせしますよ。

【MVP:ノーティ】

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2016/5/27に行ったセッションのリプレイです。前回の導入から引き続きで行いました。
内容としては街道沿いに進み、村に辿り着くだけという簡素なものでしたが、戦闘を入れるために豪雨を降らせるなどしてスパイスを加えてみました。
戦闘については、少々数が多かったと反省しています「アタックタイプ」によるダメージ追加や、「動物探し」によるダメージ追加を忘れていたため、それがオオアリの硬さに拍車を掛けていました。初心者なので、ミスもまだまだ多いかな、と思います。
(一番のミスは、回避をイニシアチブではなくコンディションで行っていたことです)
それでは、次回のリプレイでまたお会いできれば幸いです。


【参考サイト】

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