2017/01/01

りゅうたまリプレイ 第三十話「遠き春のラメント」 【キャンペーン】

寒い日が続き、なんだか最近私も体調が優れない気がします。私も春の竜の眷属ですから……やはり春が来ないというのは体に悪いのかもしれません。
竜の君のためにも……そしてこの世界のためにも、早くこの永い冬の問題を解決しなければならないでしょうね……。
さて、隕鉄のガントレット・エレオノーラを新たな仲間として加えた彼らは、さらに東を目指す旅路について考え始めまた、という所から今回の旅物語を始めましょう。彼らの旅路が、永い冬の謎へ辿り着くことを祈って。


第三十話「遠き春のラメント」



ルディーニ「嬢ちゃんから聞いたが、東を目指してるんだって? 行き先は決まってるのか?

パワーがエレオノーラを装着した後、鍛冶屋ゴルディーニが話しかけてきました。ここ数日でのトリシアとの交流で、色々と話を聞いていたようです。

ノーティ「フリーグゼルを一応の目的地に……東の果てにあるといいます
ゴルディーニ「フリーグゼルか……そうか
ゴルディーニ「この東、フリーグゼルまでの間には特に集落はないな。まっすぐ向かうしかないだろう
ゴルディーニ「地図はあるか? 簡単で良ければ書き込むが
ノーティ「あ、はい このノートにお願いします
ゴルディーニ「うむ。ではこんな感じだ……

ノーティが自分で書いていた地図を取り出し、ゴルディーニがそれに東の地形を書き加えました。
この町の東はしばらく森になっており、その向こうに山が、そしてさらにその向こうは大きな密林が広がっているようです。……フリーグゼルは、その密林の奥深くに記されていました。

ノーティ「ありがとうございます。結構大変な道のりですね……
ゴルディーニ「そうだな。あまり人の行き来がない
ゴルディーニ「それに……この春の雪だ。どうなってるんだか知らんが、行きにくいことは間違いない
ノーティ「こんなところに大都市があるんでしょうか……
ゴルディーニ「都市自体は間違いなくある。巨大なのも間違いない
パワー「でかいのはいいことだぜ!
ゴルディーニ「あの都市は不思議な場所だ。普通なら絶対にあんなに発展する場所ではないのだがな……
トリシア「海から外に繋がりあるのかなー?
ノーティ「私もこの地図を見てそう思いました。何か秘密があるのでしょうか
ゴルディーニ「海の向こうは……分からないな。荒れた海で、外洋に出られる船がない
ゴルディーニ「秘密……というのも分からないが、ともかく普通の都市ではないな。旅の途上で一度行ったが……何となく嫌な感じがして長居はしなかった
ゴルディーニ「……向かうなら十分準備をしていくことだ

ノーティ「それにしてもこの雪、春の竜や冬の竜に何かあったのでしょうか?
ノーティ「その謎についてもフリーグゼルで調べるつもりではあります
ゴルディーニ「フリーグゼルが関係あるのか、そもそも季節の竜ってのが実在してるのかは分からんが……この雪が続くようじゃいずれ食料も足りなくなる。困ったもんだな……
ノーティ「創始記というものがフリーグゼルにあるということを知りまして、それで目的地にと
ゴルディーニ「本か……確かに大きな図書館があったな
ノーティ「やはり!」

ノーティは明らかに目を輝かせていました。思えばクローナ・ディアの図書館から、ずっとその本を求めて来たのですから当然でしょうね。

ゴルディーニ「俺は入っちゃいないが……そこらの図書館とは規模が違った。本に興味があるなら良い都市なのかもしれんな
歩く喋るノート「俺はそこに収まってクエスト完了ってか?」
ジョルティ「断られるだろ
ティエ「歩けるのにじっとしていられるのん?
ジョルティ「てか足が邪魔で入らないだろ…
ルー「図書館は私語厳禁ですよ?
歩く喋るノート「何だねその目は君たちィ」
エレオノーラ(私なら博物館かしら?)

ルー「……とりあえず、東を目指すための旅支度をしましょうか?
ルー「私も食料なんかを買っておかないと……。15日分で足りればいいんですが
ノーティ「食料は狩猟できれば良いとして、水は足りますか?
ルー「水は雪があればなんとかなるかなーって?
ノーティ「やはりそうなりますか
ジョルティ「雪が続くと狩る相手も少なくなるぞ? 冬眠とかな
ルー「そうですよね、この雪じゃ……
ノーティ「食料も多めに必要ですね、途中で引き返すわけにもいきませんし
ルー「そうですね。ちゃんと準備しておかないと……
ルー「パワーさんとトリシアさんは雪靴も買っておいたほうが良いんじゃないですか?
トリシア「ナントカナール」
パワー「この足があればなんとでもなるのだ」
ルー「きょ、強靭ですねぇ」

……まあ、実際のところパワーが凍傷を負ってもこのパーティで2番目に機敏に動くのですが。

ノーティ「というわけで、計画は荷物の管理をしている方々にお任せしたいのですが
クライブ「ティエ、手伝え」
ティエ「はい。今回は荷物も多くなりそうですね」
トリシア「そういえば、なんやかんやで保存食作ることもなくなったなー楽でいいんだけどね!
ルー「でも料理も楽しいですよね! 保存食ってどんな感じで作るんですか? 私いつもその場で食べる料理ばっかりで
トリシア「塩分量多かったら案外どうにかなる
ルー「なるほど、腐らないように
トリシア「あとはよく乾かす事かな? 旅を始めた頃に干物が有名な村に行ったからそこでなんとなく真似してなんとなくできるようになった
ルー「水抜かないとすぐ腐っちゃいますもんねカナセですね!
トリシア「カナセー。あそこのはいいものだ
ルー「私も、帰り道に寄ってみようかなぁ遠回りになっちゃいますけど
トリシア「ほぼほぼリーテからすっごく北だもんねー
ノーティ「……作り方は知っていますが、実際に料理したことはないですねえ 一度作ってみようかなあ
ルー「大体、このパーティのお台所はトリシアさんとジョルティさんですか?
ノーティ「と、いう風に見えますね任せきりなので……
トリシア「野営のばんごはんはだいたい…。自分のためだけに料理を作り続けるのはなかなかめんどくさいぞ
ルー「そうなんですよね、本当に! 誰かに作る分には良いんですけど……

そうですよね、竜の君。じゃあ今度また料理を作って……そんなに嫌そうな顔しなくても良いじゃないですか。

トリシア「前に砂漠に行った時は動物のえさを大量に作ったなーでも今回は買うらしい
ルー「なるほどーあ、そうだ、私も動物の餌……完全に忘れてました!
トリシア「作ろうかー?
ルー「そっか……密林だと餌がいるんですね
トリシア「人間も動物も体力の消費多いからねー
ルー「あ…その、どうしましょう、動物のスペースが無いですね……
トリシア「それはたいへんだ
ノーティ「ああ、それは彼らに伝えておかなければなりませんね
トリシア「お水も一杯飲むようになるしねー
ルー「せっかくなので、荷運び動物を大きいものに変えようかなーと
トリシア「なんか私たちは一匹ずつ動物担当させられてるいつのまにかそうなってたこわい
ルー「そうだったんですね。随分大所帯だったのはそういうことだったんですねぇ
歩く喋るノート「動物なんか臭いし力は強いし、俺は御免だな!」
ルー「ノートさんも結構臭いがしますよ…?
歩く喋るノート「それは思い出したくない記憶だ……」

マイルドな表現でお送りしていましたが、このノートは船酔いの旅に色々と汚されている可哀想な子なのです。

ジョルティ「パワーの匂い袋挟んどけば?
ルー「ノートってどうすれば良いんでしょう。水洗いするわけにはいかないですし
ノーティ「匂い袋はいいですね どうも私に懐くので臭いが気になってどうも……
ジョルティ「修理屋に出せば新品同様になるよ多分」
ティエ「とりあえず私の香り袋も挟みます? 実は荷物満杯なんですよ」
歩く喋るノート「俺は収納ケースじゃない」

そんな話をしている間に、トリシアが下ごしらえをして、保存食を作っていました。どれも乾燥させれば美味しいそうです。

ルー「おー、こうやって作るんですね、保存食美味しそうです
トリシア「おねーちゃんの香辛料使えばもっとおいしくなるね
ルー「確かにそうですね。香辛料は保存食作りにも良さそうです
ルー「自分なりのブレンドでも探してみようかな…
トリシア「おもしろいかもねー
ティエ「後は空きを特産品で埋めよう

それからティエが35箱分の特産品の鎧を買い付けました。いつも通りの8割引きで。本当にこの値段で売ってしまって大丈夫なのでしょうか? 騙されていませんか?

商館の主そんなにですか。随分なご入用ですねぇ
ティエ「ファーマーとマーチャントがいるので動物がたくさんおるんですよー
商館の主このまま行商としてやっていけそうですねぇ
クライブ「まあ、随分増やした気はするが旅の終わりも考えなくてはな
商館の主まいどありー
ティエ「ありがとうございますー」

ティエ「これで準備できましたかね?」
クライブ「まあ、ほかがなければこれで終わりだろう
ルー「私も大丈夫です。準備できましたー
ティエ「ではいきましょう
エレオノーラ頑張って連れて行ってくださいね?

こうして皆はツェイドを発ち、東に向けて歩き始めました。まずは雪の降る森の中へと歩を進めることになります。

〈移動チェック:雪の森:13
パワー:7(失敗)
クライブ:7(失敗)
ティエ:18
ノーティ:9(失敗)
トリシア:11(失敗)
ジョルティ:21
ルー:13

トリシア「つかれたー」
パワー「あしいたーい」
ルー「やっぱり雪靴履いた方が良いのでは……?」

〈方向チェック:雪の森:13
ティエ:12(サポート成功)
ノーティ:23

皆、特に迷うこと無く歩くことができました。雪は依然として降っており、むしろ強くなっているように感じられるほどです。

ティエ「春なのになぁ
ルー「そうですねぇ……
トリシア「まーた隕鉄おちてくんじゃないの?」
エレオノーラ《そんなにそんなに落ちてきませんよ》
クライブ「天気がおかしいといえばおかしいが…これ以上隕鉄があってもな」
エレオノーラ《左手用のガントレットにでもします?》

皆、比較的のんびりとしているようですが、この世界にとってはかなりの問題が発生しているように思います。
……それも、すぐに分かることでしょう。

ジョルティ「じゃ、狩りに行ってくる」

〈狩猟チェック::目標10+1
パワー:11(食料1獲得)
ジョルティ:19包丁捌き:美味しい食料10獲得)

ジョルティ「余った分は俺が食う!!
ティエ「どうぞどうぞ
パワー「動物少ねぇぞ!」
ジョルティ「そうだったか?」

パワーの言うとおりです。私が見渡す限り、森にしては生物の声があまり聞こえません。長い冬が、明らかに影響を与えているようでした。
ジョルティはそれでもハンターとしての嗅覚で多くの食料を調達してきましたが……。

〈野営チェック(本陣):雪の森:13
ノーティ:6(サポート成功)
トリシア:17

〈野営チェック(ルー):雪の森:13
クライブ:8(サポート成功)
ルー:11(失敗)

ルー「あちゃー……
クライブ「…ま、暫く町にいたからな
ルー「そうですね、鈍りましたかねぇ
ティエ「こっちのコテージ、空いてますよ」
ルー「雪ですし、お邪魔しますね
ティエ「イラッシャーイ

毎回のことなので省略していますが、ティエはいつも野営の際にはエニウェア・コテージでコテージを作り、その上でミノーン・ビバークで吊り下がり寝袋を出すことで、快適な寝床を確保しています。
今回はルーの方の野営造りが失敗してしまったので、ルーもそちらで泊まることになりました。

~春の月 7日~
そして翌日……雪はさらに強くなり、吹雪の様相を呈していました。コテージの前にも雪が積もっており、扉を開ける時に少し引っかかる程でした。

ノーティ「何ですかこれは…」
ジョルティ「吹雪いておるわ…」

〈コンディションチェック〉
パワー:8
クライブ:14(絶好調)
ティエ:9
ノーティ:9
トリシア:10(絶好調)
ジョルティ:14(絶好調)
ルー:7

〈薬草取り::目標10+1
パワー:12(月華ノ雪割草獲得)
ノーティ:11(月華ノ雪割草獲得)

パワー「草たべていいっすか
クライブ「駄目だといってるだろう
パワー「まぁ食べるけどね
ルーー…また食べてるー…」
クライブ「だろうと思った…」
ティエ「我々も賞味期限の近い草はもったいないからつかいましょ
ノーティ「そうですね。私もハーブを飲みます」

ノーティとティエはちゃんとお茶にした上で雪割草を飲んでいました。……一応パワーも魔力の消費が抑えられているようですが、まあ、特に効果が得られることはないでしょう……恐らく。
そして、やはりハーブの自生も、普段に比べると少ないように思われました。

〈移動チェック:吹雪の森:目標14
パワー:1(失敗)
クライブ:21
ティエ:18
ノーティ:14
トリシア:18
ジョルティ:16
ルー:13(失敗)


パワー「アアアアアアアアアアア
ルー「むむむ……風が強いー

パワーとルーは吹雪で体力を消耗しているようでしたが、他の皆は上手く装備を使うことで大きな体力の消耗を抑えていました。

〈方向チェック:吹雪の森:目標14
ティエ:9(サポート成功)
ノーテ:19

2人の地図確認によって、吹雪の中でも迷うこと無く進むことができました

なんとか向かい風の吹雪に対抗するように歩いていると、その途中で上空に何かが飛んでいるのが見えました。
飛行速度は遅く、ゆっくりと東の空へと飛び去っていきました。大きな白い羽根があることだけは、遠くからでも確認できました。

ジョルティ「むむむなんかおったな
ノーティ「こんな中を飛べる生物とは相当の力が
ティエ「おーなんか飛んでるあーいっちゃった
クライブ「少々警戒したほうがいいかもしれんな
ノーティ「我々を追い越して行きましたね最近何か生物と見るや戦闘と身構えてしまいますが、先日のガーデントータスの件もありますし敵ばかりでもないのかも
ルー「悪いものじゃなければ良いんですけど……
ジョルティ「野生生物だって沢山いるしな
ティエ「歌のネタでも聞いたことないですし。なんでしょうねぇ」

皆、空を飛んでいった白い何かに注目しているようでしたが、すでに東の空に消えており、詳しく調べる事はできそうにありませんでした。

〈狩猟チェック::目標10+1
パワー:11(食料1獲得)
ジョルティ:20包丁捌き:美味しい食料10獲得)

ジョルティ「今日はリクアザラシが採れたぞ」
ティエ「まったたくさん取ってきましたねぇ。ゴハンでぎちぎちにしたけどいらなかったね
ノーティ「これから密林に入るわけですから最悪を想定しなければ。今のところ節約できているのは良いですね」
ティエ「そうですねえ…ここからですね」
ルー「わー この雪の中でこんなにいっぱい
ジョルティ「お? ハンター目指すか? 料理にはかかせないしな
ルー「それも面白そうなんですよねぇ。迷うところです
ジョルティ「秘技! 回転剣舞六枚おろし!!
ルー「……効率悪くありません?」

〈野営チェック(本陣):吹雪の森:目標14
ノーティ:8(サポート成功)
トリシア:17

〈野営チェック(ルー):吹雪の森:目標14
クライブ:13(サポート成功)
ルー:17

ルー「今日は大丈夫そう……だと思います
クライブ「ま、一度慣れればな
ルー「この調子で行きたいですねぇ

~春の月 8
その日も昨日と変わらず、吹雪いていました今日からの道のりは森を出て、山になっているようでした。

〈コンディションチェック〉
パワー:15(絶好調)
クライブ:10(絶好調)
ティエ:13(絶好調)
ノーティ:10(絶好調)
トリシア:8
ジョルティ:10(絶好調)
ルー:Fumble(毒4

ルー「どうも体調が……」
パワー「おっ、大丈夫か大丈夫か
ルー「アタったような気がします…」
ノーティ「大丈夫ですか応急処置しますか
ー「そ、そうですね……お願いします。このままでは歩くの厳しそうですし…

〈ノーティ:応急処置→ルー〉
判定:11

ルー「多分、治ったかな…?ありがとうございますなんとか頑張って付いていきますね
ノーティ「これで問題なしです……ヒーラーの役目ですから
パワー「俺なら吐いてた」
エレオノーラ《不幸中の幸いでしたわ……》
パワー「良いから草取りに行くぞ」
ノーティ「そうですね」

〈薬草取り::目標10+2
パワー:13(白夜ハルシャ菊入手)
ノーティ:10(失敗)

パワーは少ないハーブをしっかり見つけて採取した上で--

パワー「草うめぇ

まあ、当たり前のように食べました。……心が落ち着く効果があるハーブではありますが、彼に関して言えばあまり効果は期待できそうにないところですね。

ルー(少しぐらい落ち着くと良いんですけど、多分効果なさそうですねぇ)
ティエ「今日賞味期限の草つかっちゃいましょ
ノーティ「では、明日の朝には使えなくなるノ雪割草をティエさんと飲みましょうか
ティエ「そうですねー」

〈移動チェック:吹雪の山:目標14
パワー:12(失敗)
クライブ:19
ティエ:19
ノーティ:13(失敗)
トリシア:22
ジョルティ:18
ルー:13(失敗)

〈方向チェック:吹雪の山:目標14
ティエ:21(サポート成功)
ノーティ:23

昨日と同じく、方向を間違う事無く進むことができました。
しかし、山の環境は森以上に更に厳しくなっているように見えます。生物の気配は更に少なく、薬草もほとんど見当たりません。標高が高い分、長い冬の影響をより強く受けているのかもしれません……。

〈狩猟チェック::目標10+2
パワー:6(失敗)
ョルティ:12包丁捌き:美味しい食料1獲得)

パワー「しょぼいな!」
ジョルティ「山深いと駄目だなー
クライブ「保存食で補填しよう」

〈野営チェック(本陣):吹雪の山:目標14
ノーティ:11(サポート成功)
トリシア:16

〈野営チェック(ルー):吹雪の山:目標14
クライブ:11(サポート成功)
ルー:14

ルー「どうも雪の中は動きやすい気がします。ずっと雪の中だったからですかね
クライブ「まあ、それで慣れたんだから恐らくはな
ノーティ「それもそうですが、早いところ止んで欲しいですね……
パワー「ハラヘッタ」
クライブ「このまま雪の中でしか成功できないとかはまずいがな」

春の月 9
今日は風は少し弱まっているようでした。吹雪いてはいないものの、相変わらず雪は降り積もっています。

〈コンディションチェック〉
パワー:16(絶好調)
クライブ:13(絶好調)
ティエ:8
ノーティ:12(絶好調)
トリシア:8
ジョルティ:6
ルー:8

<春の竜の加護〉
ティエ:13(絶好調)
トリシア:13(絶好調)
ジョルティ:13(絶好調)

3名については、竜の君が力を貸してくれたようですね。

ルー「昨日よりはマシっぽいですね
トリシア「どことなーく不思議な感覚がする」
ノーティ「さて……薬草採りますか

〈薬草取り::目標10+2
パワー:14(白夜ハルシャ菊獲得)
ノーティ:8失敗

パワー「うまし」
パワー「聖なるパワーになりそうだ」

ルー(2日連続で食べればもしかしたら! …だめかなー)
パワー「後光が見えそうだ!」
ルー(だめっぽーい)

……結局、ハルシャ菊ごときでパワーを落ち着かせることはできないようです。

〈移動チェック:雪の山:目標13
パワー:12
クライブ:16
ティエ:20
ノーティ:18
トリシア:23
ジョルティ:12
ルー:15

ルー「今日はなんとか大丈夫そう…
ジョルティ「滑ったぁぁぁ!」
パワー「うおおおおおお」
エレオノーラ《ちょっと、右手から落ちないで下さらない?》

……なんだか防具として本末転倒なことを言っている気がしますが。

〈方向チェック:雪の山:目標13
ティエ:23(サポート成功)
ノーティ:16

その日も、道には迷うこと無く進むことができました。

皆は旅歩きの途中、雪山の中に何かの動物の足跡があるのを見つけました。歩幅は小さく、足跡自体もそれほど大きくありません。

ジョルティ「ぬっ
クライブ「動物…か?
ノーティ「私には判りかねますね……

〈動物探し:目標10
クライブ:12
ジョルティ:3(失敗)

クライブはその足跡を観察し、それが続いている先が分かりました。雪で消えかかっているものの、そう遠くはないようでした。

クライブ「一応この先にいるみたいだが…遠くないな。ふむ
ノーティ「追ってみますか」
クライブ「この足跡なら、特に危険もなさそうだ。見てみよう」

足跡の先には、白い羽根のある馬が二頭いました。一頭は大きく、雪の中で倒れていま
もう一頭は小さい仔馬のようで、倒れている馬に頬を摺り寄せていました

パワー「馬刺し…か
ティエ「喰うな
ルー「馬刺し美味しいですけども
ティエ「まあ……とりあえず情報を見てみましょう」

〈ティエ:呪文魔法「オープン・ドラコニカ」→羽根付きの馬〉
発動判定:13

ティエのドラコニカが、ページを捲っていきます。
そのページは「ペガサス」という魔物の情報が書かれた部分を指し示していました。

ペガサスは、背中に鳥のような翼を持ち、自由に空を駆けることができる馬です。群れで活動する性質があり、秋から冬に大移動をする性質を持っています。
主に新鮮な草を糧とする草食の動物です。

クライブ「飛ぶ馬か
パワー「羽毛布団か…
クライブ「むしるな
ノーティ「特別な能力を持っているというわけではなさそうですね、飛べこそすれ

小さなペガサスはまだ皆の存在に気付いていないようでした。哀しそうな鳴き声で、倒れた大きなペガサスに向けて呼びかけているようでした。

パワー「ヒヒーン

パワーが馬の鳴きマネをしてみせると、子供のペガサスが皆の存在に気が付きました。しかし、一瞥するだけで特に何をすることもなく、すぐに元通り倒れた大きなペガサスのほうに視線を戻しました。

ノーティ「私に治せるでしょうか? このままでは可哀想でなりません……
ティエ「……とりあえず状態を見てみませんと」

〈知見〉
ティエ:9
トリシア:6
ジョルティ:11

〈職業知識(ヒーラー)〉
パワー:Fumble(羽根飾りにより通常失敗)
ノーティ:18

ノーティとジョルティは倒れているペガサスが通常の馬などに比べても明らかに肉付きが悪い事に気が付いたようでした。また、仔馬も細いように見えました。

ジョルティ「食べるとこ少なさそうだな
パワー「捌くなら新鮮な内がいいぞ」
ノーティ「そうか……冬のような気候だから、食料も足りないんだ……
ティエ「エサやる? リュウサンするのも有り
ノーティ「荷運び動物用のエサを与えることはできますかね?

ノーティはさらに二頭を観察し、大きな方のペガサスの胸が動いていない事に気が付きました。息をしていないようです。

ノーティ「これは……死んでいますね、倒れている方は……
ティエ「あらー……」
ルー「……確かにこの雪じゃ……
ノーティ「ペガサスの蘇生は無理でしょうね、とりあえずエサを置いておいてあげましょうか
パワー「いっそ楽にしてやったほうが
歩く喋るノート黙ってろよぉ! 空気読めよぉ!

ノーティはそっとペガサスの元に近づき、月華ノ雪割草を一房彼らの前に置きました。
仔馬はノーティがおいた雪割草を口で咥え、倒れているペガサスの方の口元へと運ぶようにしています。しかし、倒れたペガサスはもはや動かず、それに応えることもありません。

ノーティ「……
トリシア「可愛いけど可愛そだなぁ……」
ルー「……どうしましょう。これじゃ子供の方も飢えちゃいますよ……
ノーティ「死が理解できていないんでしょうか……このままでは
ティエ「ショウリョウウマが理解出来るともおもえぬしのう…
ノーティ「……とりあえず、子供のペガサスの方だけでも回復させておきましょう」

〈ノーティ:呪文魔法「キュア・タッチ」→仔馬のペガサス〉
発動判定:14
回復量:6

ノーティ「少しは元気になってくれれば良いんですが……

ノーティの魔法で、仔馬のペガサス体力が回復しました。自身にもそれが分かったようでした。

ティエ「……残念だけど、もう、彼は起き上がらないんだ…… キミは一人で生きていかなきゃいけない」

ティエが静かに近づき、ペガサスにそう語りかけました。そして、その強張ったたてがみを、軽く撫でました。
ノーティも雪に倒れたペガサスに手を合わせてから、彼の首を撫でました。

クライブ「親ごと群れから離れた…か。親の体力がそもそも持たなかったか?

ペガサスはティエが言っていることを完全に理解しているわけではないようでしたが、言わんとしていることは何となく分かっているようでした
ノーティが手を合わせた意味も、察しているようでした。哀しそうな目をしながら、倒れたペガサスの口元に運んでいた薬草の半分を自らで食みました。

ノーティはそれを見て、それで良いんだと言いたげに頷きました。仔馬はその頷きに併せて、残り半分の薬草を倒れたペガサスの口元に供えていました。

ティエ「移動する時期が遅いのか早く着きすぎて雪解けが遅い所為なのか……」
クライブ「ま、埋めてやるか…

クライブは積もった雪ごと大きな穴を掘り、そこに倒れたペガサスの体を横たえました。仔馬は静かに埋められる姿を見ていました。

クライブ「これでよし…と

クライブは仕上げに近くにあった岩を埋めた穴の上に載せ、簡単な墓標を作り、一息吐きました。……その時、クライブの首元の金色の鍵が、また淡く光っていたようでしたが……皆気付いていないようでした。

ジョルティ「幻獣とはいえ、自然の摂理には逆らえん…
ノーティ「強く生きてくださいね

ノーティはそう言って仔馬のペガサスを撫でながら、東の空を指差しました。しかし、ペガサスはノーティの指差した東の空の方向を見て、何かを怖がっているように首を振りました

ティエ(東の方にペガサスハンターでもか?)
ノーティ「親ペガサスに傷などはありませんでしたよね?
クライブ「無かったな。あれは飢えだろう」
ノーティ「……どうしたものか」
クライブ「ま、親もいなければ遠からず野たれ死ぬ可能性高いだろうな。ノーティ、面倒を見てやってもいいんじゃないか?
ノーティ「そうですね……。せっかくですから、共に行きましょうか」

ノーティはそう言って、仔馬のペガサスに足を掛け、背中に乗りました。ペガサスは先程の回復魔法で回復しているようで、そこまで大柄ではないノーティならば問題なく乗せられるようでした。

ノーティ「私も皆も付いていますから

ペガサスはまだ少し怯えているようでしたが、共に東へと来る覚悟を決めたようでした。……しかし、東に何があるというのでしょうか。ドーレスの水竜も、東から良くない気配がすると言っていましたし……。
私自身、ここ最近どこかおかしな感覚を東から覚えます。……具体的に言うのは難しいのですが……何か、竜の君との繋がりが薄くなっているような、そんな感覚です。気の所為ならば良いのですが……。

それから皆は、いつもどおり狩猟をして、いつもどおり野営の準備を整え、いつもどおり眠りに就きました。

しかし……深南東の方から、この世のものとは思えないような咆哮が聞こえてきました。……ああ、やはり、明らかにおかしなことが起こっているのですね--。

第三十話「遠き春のラメント」 完


……こうして皆は、フリーグゼルまでの道を半ばまで来ました。ここから先、南東の密林を超えれば、東の果てのその街へと到着することでしょう。
竜の君。このまま皆を東に向かわせて良いのでしょうか。何だか、とても嫌な予感がします。……何せあの咆哮は--

MVP:クライブノーティ


【ルー・フィオーネの日記】

〈春の月6日続き〉
それから、皆さん準備を整えて東に向けて出発することになりました。フリーグゼル、海の見える街までは他にもうなにもないそうです。
今日は雪の中の森歩きでした。それほど疲れることはありませんでしたが、野営には失敗してしまいました……暫くやっていないと鈍ってしまいますね。
明日は上手く行く良い日になりますように。

〈春の月7日〉
吹雪❆ミ
何故雪が止まないのでしょうか。それどころか風まで強くなり、ひどい天気です。それなのになぜだかそれほど動きにくくないのも不思議なのですが……。
ただ、流石に歩きにくく、今日の森歩きはかなり疲れてしまいました。野営は上手く行きましたが……。
今日は途中で東に飛んで行く、何か大きな羽根のある動物を見ました。鳥っぽい感じでもなかったですが……なんでしょう?
ちょうど行き先の方角なので、もしかすると会う事があるかもしれません。
明日も良い日になりますように。

〈春の月8日〉
吹雪!
今日も変わらず吹雪でした。いつまで雪が降るんでしょうか……東の方に来ているとはいえ、流石におかしい気がします。
そのせいかはわかりませんが、今日はどうも体調が悪かったです。昨日食べた食事が当たったようでした。……ノーティさんになおしてもらえたので大事には至りませんでしたが、気をつけないと……。
今日からは山道で、さらに疲れてしまいました。野営は大丈夫でしたが、もっとしっかり歩けるようにならないといけませんね。
明日も良い日になりますように。

〈春の月9日〉
今日も雪山歩きでした。それほど疲れることはなかったのですが……山を登った先に、大きな白い羽を持った2頭の馬がいました。
大きな方は倒れていて……もう息を引き取っているようでした。小さな方は多分、この馬の子供だったのでしょう、倒れた親馬の口元に食料を運ぶようにしていました。
……二頭とも痩せていて、こうなってしまった原因は簡単に分かりました。雪のせいで、食料がありません。特に草食の動物にとっては、かなり厳しい環境になっているのだと思います。
それから、ノーティさんが子馬にハーブを与えて、ティエさんと一緒に諭すように話しかけていました。……私には、その言葉が通じているのだと思いました。
クライブさんが親馬を埋めると、子馬もそれを静かに見守っていました。……それから、その子馬はノーティさんが一緒に連れて行くことになりました。
……季節というのは、やはり大事なものですね。美味しい食事にだけではなく、こんなにも自然にも影響を与えているんですね。
……明日は、いい加減”春”になりますように。


こちらは、2016/12/9に行ったオンラインセッションのリプレイです。各地で寒くなり始めたこの時期に、さらに寒くなりそうなシナリオになりました。
まさに光陰矢のごとしとでも言いましょうか、もはや30話まで到達してしまいました。果たして、彼らの旅はここからどのように終わりに向けて動き始めるのでしょうか。……神ならの竜のみぞ知る。
あ、あけましておめでとうございます。


【参考サイト】

2 件のコメント:

  1.  りゅうたま再販版ルールブック、無事に入手する事が出来ました。
     今までブログやポータルを参照しなければならなかった部分が追加されて使い易くなっていますね。
     1stと2ndのサプリメントも再販されてくれればとても嬉しいのですけれど。

     旅の方は、かつてなく長く厳しいものになっている様ですね。
     1話まるまる使って半分とは……。

     ペガサス親子は一体何に遭ったのか……。
     続きを楽しみにお待ちしています。

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    1. コメントありがとうございます!
      私も再販版、とりあえずカートに入れて給料日待ちをしております。変更点・追加点もあるようで楽しみです。

      旅の方はまさに佳境に入りつつあります。こんな引きをしておきながら次回がいつになるか分かりませんが…!ログはすでにあるので出来るだけ早目に上げられるようにしたい所です。

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