前回は、パワーが死亡してしまい、カコのブレスを使用して時を戻したお話でした。
さりとて、何もしなければ、きっと彼らは同じ道を辿ってしまうことでしょう。こんな所で彼らの旅を終わらせるのは、本意ではありません。……私にとっても、竜の君にとっても。
彼らには、竜の君の元まで辿り着いてもらわなければならないのですから--
第十六話「二度目の景色」
目を開けると、船から荷運び動物が降ろされ、その箱の中からパワーが出てきたところでした。
どうやら、正しく過去に戻ることができたようです。……竜の君の力を大幅に使ってしまいましたが……。
ティエ「疲れた……先に宿に行きますね」
トリシア「まあまあ、その前に石炭売りに行こう」
ジョルティ「美味い飯が俺を呼んでいる!!」
クライブ「手持ちないだろ。先に商業街だな」
ノーティ「そうですね、商業街に行かなければ」
パワー「どこでも良いぞ!」
……前回とは、この時点で違った展開となりました。前回はここでティエとジョルティが離脱してしまい、結果的に4人で依頼を受けることになってしまったのですが……。
今回は6人で受けることができるかも知れません。
ジョルティ「じゃあ、商談の幸運を祈るぜ。ラックラックを使っておこう」
ティエ「どうもー」
ジョルティ「俺とティエ、もう1人入れるけど誰か入る?」
クライブ「遠慮しておく。1時間ジッとしてるのは長い」
ジョルティ「そうか……じゃあその辺のカモメにでも掛けておこう」
……密かに私が範囲に入り、魔法を受けておきました。意味があるわけではありませんが、幸運を祈っておきたかったのです。
〈ジョルティ:呪文魔法「ラック・ラック・ラック」→ティエ・ジョルティ・(アリア)〉
発動判定:5
ノーティ「じゃ、そろそろ行きましょうか。幸い商業街は近いようですね」
ティエ「行きましょう」
こうして彼らは、因縁の商業街へと向かっていきました。商業街の様子は前回と変わっておらず、露店で賑わっています。数は多いものの秩序だっており、販売だけでなく買い取りを行っているお店も多いようでした。
彼らが通りかかった所で、露天商の1人--カルディエが話しかけてきました。
露天商「いらっしゃいませー買い取りも致しますよー」
ティエ「おじさーん、石炭の買い取りお願いしますー」
露天商「石炭!独自ルートは珍しいですね。喜んでお受けしますよ」
ティエ「じゃあ、ニハ・コビ・ドウおいでー」
露天商「それ、荷運び動物の名前ですか…?」
ティエ「ええまあ。それで、これなんですが……」
ティエが荷運び動物3頭に詰まれていた箱を開け、中を見せます。中には100個もの石炭が詰まっています。
これを見て、ノーティが「そんなに石炭買えるなら私のお金いらなかったのでは?」という顔をしていました。……ご名答です。
露天商「おお、かなり量が多いですね。この量ですと……」
〈ティエ:春夏冬・口八丁〉
効果判定:17(6割増し)
ティエ「もう一声!」
露天商「むむむ、難しい所をついてきますね!」
〈リーダースキルにより+1〉
効果判定:18(8割増し)
露天商「良いでしょう!ではこれで!」
ティエ「ありがとうございます!これ、皆さんから借りていた分の分配です。ノーティさんにも借りていた分をお返ししますね」
ノーティ「あ、はい」
露天商「この腕前、かなりのやり手ですね。皆さん、旅人でいらっしゃいますね?なかなかの実力を持っているようにお見受け致しました」
ノーティ「というと、何かお困りなことでも?」
露天商「はい、実はですね……実は、数年前に私と同じく商人を営んでおりました祖父が亡くなりまして」
露天商「父は商人ではありませんでしたので、私が祖父の蔵を相続することになったのですが……」
露天商「その、長らく使われていなかったということもあってか、中がかなり荒れてしまっていまして」
露天商「……有り体に言えば魔物の巣窟に。結局蔵にある貴重なものなども全く取り出すことができなくなってしまっているのです」
露天商カルディエは、前回と一字一句変わらない内容を彼らに依頼しました。……ここで、この依頼を受けないのが最も安全ではあるのですが…。
ノーティ「なるほど、その駆除を我々に頼もうということですね?」
露天商「ええ、可能であれば……」
露天商「もし蔵に入れるような状態にしていただければ、蔵の中の一部をお渡しいたします」
パワー「よかろう」
トリシア「パワーガンバレー」
ノーティ「良いでしょう、我々もクローナ・ディアの季節闘技大会で優勝した実績があります おまかせください」
こうなることは、予想通りです。報酬を交渉するものの、彼らは困っている人には手を貸す性分なのですから。……ちなみにこの時、何人かがノーティに「季節闘技出てなかったよね?」という顔を向けていました。
露天商「なんと、季節闘技大会の!これは思った以上の実力者……!」
クライブ(…ま、問題なさそうだしよかろ。…問題ない?ん?いや…まあ、良いか…)
クライブは、どこか怪訝そうな顔をしていました。カコのブレスを使う前のことは、記憶には残っていないはずなのですが…。
ジョルティはこの時、ティエから受け取ったお金をすぐさま受け取って近くの露店で食事をしていました。
露天商「あちらでお食事中の方もご一緒ですか?」
ノーティ「ええ、まあ、そうです」
露天商「腕利きの方がこれだけいらっしゃれば安心です…!」
露天商「もし、まだ宿が決まっていらっしゃらないようでしたら、商会の宿がございますが……」
ティエ「ほほう」
ジョルティ「美味い飯は?」
ここで、ジョルティが食事を終えてヌッと顔を出しました。……依頼の度に美味しい食事を要求しているような。
露天商「今お召し上がりになっていたのでは……?」
ジョルティ「ベ・ツ・バ・ラ!」
露天商「い、いえ、まあ食事ぐらいならばご用意致しますけれども……」
ノーティ「是非泊めさせて頂けると助かります、予約も何も準備がないもので」
ティエ「ですね。あ。あー。そうだ、すみません、まだ売りたいものが有るんですけど」
クライブ「ああ、これか。よっこいせ」
クライブはティエに目配せされて、船旅で釣り上げた斬馬のヒレと、斬馬の大きなヒレを取り出しました。
露天商「そちらは……斬馬のヒレですかね?」
ティエ「そうですー」
露天商「良いですよ、見せてください」
〈ティエ:春夏冬〉
効果判定:19(8割増し)
露天商「なかなかの大きさと鋭さですね。それではこれぐらいでどうでしょう」
ティエ「ではそれで。色々とありがとうございます」
露天商「いえ、これぐらいはお安い御用です。それでは、商会の宿へご案内しますね」
クライブ「む、待ってくれ。そういえば鎧を直さなきゃいけない気がする」
ジョルティ「?何言ってんだ?飲み過ぎでとうとう頭やられた?」
クライブは無言で背負袋から取り出した枕をジョルティに投げつけていました。
ノーティ「ああ、ユニコーンハンターから取り上げた鎧ですね。そういえば壊れてましたね」
クライブ「そうだな。そろそろもったいないし、売るにしても着るにしても直さないとな、と」
ティエ「直しに行きます?」
ノーティ「トリシアさん、修理お願いできます?」
トリシア「え?」
ノーティ「え?」
トリシアは一服していたようで、あまり話を聞いていないようでした。
トリシア「まあ、イイヨ」
〈トリシア:修理→壊れたミディアムアーマー〉
効果判定:6(失敗)
トリシア「おろ、失敗。もう一回」
〈トリシア:修理→壊れたミディアムアーマー〉
効果判定:13
ティエ「お、直った」
パワー「着てほしいというのであれば着てやらんでもないぞ」
ティエ「着せとこう」
ノーティ「着てみたら似合うかもしれませんよ?」
パワー「なんか稽古場と同じにおいがする」
ティエ「いま直したばっかりだけどそんなもんなのか」
ノーティ「そんなはずは……」
露天商(変わった人達だなあ)
露天商「よろしいですか?それでは、ご案内しますね」
そうして、彼らは露天商カルディエに連れられて、商会の宿へと向かいました。
前回は普通の食事でしたが、今回はジョルティの交渉もあり、前回より美味しそうな食事が提供されました。
細かいことではありますが、前回とは流れが変わっているようですね…。
~秋の月 6日~
商会の宿での夜が過ぎ、運命の日がやってきました。前回に比べ、天気は少々良く、晴れ間が覗いています。これが、彼らの運命を指し示しているものであれば良いのですが……。
〈コンディションチェック〉
パワー:8
クライブ:9
ティエ:12(絶好調)
ノーティ:8
トリシア:12(絶好調)
ジョルティ:8
〈荷運び係スキルによる振り直し〉
クライブ:18(絶好調)
露天商「おはようございます、皆さん」
皆が朝食を終えてロビーに向かうと、露天商カルディエが待っていました。これも、前回とは違った点のようです。
ノーティ「これはわざわざ。おはようございます」
露天商「ご都合が宜しければ蔵の方にご案内致そうと思いまして」
パワー「お宝だー!」
ノーティ「行きましょうか、準備はよろしいですね?」
パワー「いいともー!」
ティエ「儀式とか必要なんじゃないかしら?」
パワー「ちょっとまって、草とってくるわ」
ノーティ「そうでしたね。それでは少し失礼しまして」
〈薬草取り:砂漠:目標10〉
ノーティ:8(失敗)
パワー:14(黒ガラン瓜入手)
パワー「臭い実を手に入れたぞ!」
ティエ「戦闘が分かってるのですし、雪割草も飲んでおきますか」
ノーティ「そうですね」
ティエとノーティは月下ノ雪割草を煎じて飲みました。相変わらず、あまり美味しくはないようでした。
ジョルティ「主人、報酬は蔵の半分で宜しかったか?」
〈礼儀作法:対抗〉
ジョルティ:9
露天商:15
紳士っぽく言っていますが、言っている内容は全く紳士ではありませんね……。
露天商「いえ、半分は少しばかり……内容を確認してからということでいかがですか?」
ジョルティ(チッ)
ジョルティ「よかろうもん!!」
ノーティ「報酬の話は後ほど……それでは参りましょうか」
ノーティ「案内をお願いします」
露天商「それでは、ご案内致します。蔵は郊外にございます」
ティエ「案外遠いなー」
露天商「ええ、大きい蔵なので、地価が安い所を選んだんだと思います」
ティエ「なるほどー」
そうして、彼らは露天商カルディエに連れられて郊外にある蔵へと向かいました。蔵はレンガ造りの大型のもので、階層こそないものの単純に面積が広いようです。窓はなく、小さな扉が1つ据え付けてあります。
露天商「こちらです。鍵をお開けしても宜しいですか?」
クライブ「いや…魔法組、何かかけておくか?」
ノーティ「そうですね。少々準備をさせて頂けると」
露天商「そうですか。分かりました」
ノーティ「さてと、まずはセブンフォーチュン・フリゲートを呼びましょう」
トリシア「1時間か…」
露天商「あ、そちらの女性の方、待ち時間の間、よろしければご一服どうですか?舶来品の煙草がございますので」
トリシア「わーい」
ノーティが魔法を詠唱している間、トリシアは露天商カルディエと共に煙草を吸っていました。
〈ノーティ:冬魔法「セブンフォーチュン・フリゲート」〉
発動判定:4
効果対象:4(ハンター)
ノーティがセブンフォーチュン・フリゲートの儀式魔法を行うと、空から船が現れました。船には棍棒と宝塔を持った武者のような者が乗っており、ハンターに祝福を与えて帰っていきました。
ノーティ「クライブさん、氷の剣はいりますか?」
クライブ「いや……俺は良い。パワーに斧を作ってやったらどうだ」
パワー「なんだ!?何かくれるのか!?」
〈ノーティ:冬魔法「デザイアー・アイスソード」〉
発動判定:5
ノーティはデザイアー・アイスソードで氷の斧を作り出し、パワーに渡しました。
パワー「つめたいぞ!」
ジョルティ「中の様子も探っておきたいな」
クライブ「ああ」
〈動物探し〉
クライブ:11
ジョルティ:Critical
クライブには蔵の中から動く石のような音が、ジョルティにはそれに加えて金属の音も聞こえてきました。
クライブ「…硬いものが動いている?」
ジョルティ「魔石特有の駆動音がするなぁ…」
ノーティ「結構な強敵の予感がしますね……」
ティエ「石とか鉄に触ってはいけないみたいですね」
露天商「中はそのようになっているのですね……それでは、鍵をお開けしても宜しいですか?」
パワー「良いぞ!」
露天商カルディエが鍵を開け、扉を開けようとしましたが、蝶番が錆びており動きませんでした。
露天商「おや……んん、蝶番が錆びているようですね…」
パワー「まかせろ」
〈扉破り:体力+体力:目標10〉
パワー:9
パワーが扉を蹴り飛ばしましたが、扉はビクともしませんでした。おや……?
パワー「なんだこれ!開かねえぞ!帰ります!」
トリシア「引き戸なんじゃないの?」
ジョルティ「ぶっ壊すか」
トリシアが引いてみたり、ジョルティが矢を撃ったりしましたが、扉は開く様子がありません。
クライブ「まあ、普通に押してみよう」
ジョルティ「そうだなー」
〈扉破り:体力+体力:目標10〉
クライブ:17
ジョルティ:Critical
クライブとジョルティが同時に力を加えると、扉は簡単に開きました。しかし、無理に力がかかったのか、蝶番は歪んでいました。
露天商「おお、さすがですね!」
露天商は無残に歪んだ蝶番を見て、小声で「油持ってくれば良かった」と呟いていました。
露天商「それでは、よろしくお願い致します」
パワー「わーい」
パワーが、薄暗くも広い蔵の中へと(走って)踏み込んでいきます。蔵の部屋の中央にはデュラハンが鎮座し、その周囲に石化した化石やハニワゴーレムが置かれています。これは、前回と全く変わっていませんでした。
ノーティ「さて、何が出てくるか……?」
ジョルティ「これといって動くものは見えんな」
クライブ(扉から光が入っているか…)
パワーは他の者たちが止める間もなく、中央に置かれているデュラハンへと頬ずりを始めました。……やっぱり、前回の記憶は全くないということで間違いはなさそうです。
パワー「鎧かっけぇんだけど」
ノーティ「着てるでしょ!」
パワー「こっち着たいんだけど~」
ティエ(こいつ人の話聞いてねえな)
パワーがデュラハンに頬ずりをすると、俄に目が赤く光り、動きだします。ぐっと、パワーの頭に掴みかかりました。
ノーティ「あっ」
パワー「やべぇ!うごくんだけど!」
そして同時に、周囲の骨董品がガタガタと音を立てて動き出しました。
ティエ「鉄に触るなっていってたのになぁ」
パワー「やべー、なんかでたー」
クライブ「む…動いていた音はこれか…!」
パワー「この鎧俺もらっていい?どんな鎧か分かるかノート」
喋るノート「ああ?これはやべぇぞ!お前死ぬぞ!」
パワー「ハハハ」
……まあ、本当に笑い事ではないのですけれども……。ともかく、動き出した命宿りし者達が、彼らに向けて襲いかかりました。
〈戦闘開始〉
〈ラウンド1〉
クライブ「さて…何故か敵の様子見をしなくても分かるのが気持ち悪いが…」
ジョルティ「俺わからんのだけど…?」
クライブ「…そうか」
【クライブ】
〈攻撃→デュラハン〉
命中判定:5(失敗)
クライブ「ぬ…!」
【トリシア】
〈様子を見る〉
イニシアチブ:21
トリシアはジッと戦場の様子を見極めています。その目は、悟りでも開いたかのように落ち着き払ったものでした。
クライブ「ティエ、あの鎧はデュラハンと言って、不死の存在だ。良い魔法はないか?」
ティエ「不死……ああ、良いのがありますね。あれは私に任せて、他を頼みます」
【ティエ】
〈秋魔法「ショウリョウウマ」→デュラハン〉
2回成功させることで、アンデッドを成仏させる。
発動判定:15
クライブ「……何か起きたか?」
ティエ「まあ見ていて下さい」
【デュラハン】
〈魔道の剛剣→パワー・クライブ〉
命中判定:11(パワーのみ命中)
ダメージ:0(防護点2)
クライブ「ふぬ…危ないな」
パワー「当たったけど痛くないぞ!不思議!」
ノーティ「鎧着ておいて良かったですね」
ジョルティ「禍々しいな…不死はこんなんばっかりかよ」
【ノーティ】
〈冬魔法「スノウボール・ストーム」:黒ガラン瓜使用→フロントエリア〉
命中判定:16
ダメージ:8
クライブ(漂ってきた匂いに顔をしかめる)
ジョルティ「ノーティくっさ!」
ノーティ「我慢してください…自分が一番辛いんですから…」
パワー「オイシイカ?オイシィダロ!」
黒ガラン瓜は、範囲魔法を使用する際に消費することで、味方への影響を失くすことができるハーブです。ちょうど今朝方、パワーが採ってきたものですね。
【ジョルティ】
〈春魔法「スプラウト」→自己敏捷〉
発動判定:9
ジョルティ「そろそろこの力にも慣れないと」
【パワー】
パワー「うおー!鎧をよこせー!」
ティエ「私の話聞いてました!?」
〈攻撃→デュラハン〉
命中判定:13
ダメージ:3(防護点5)
パワーはティエの声も全く聞くことなく、デュラハンに向かって斧を振るいます。硬い表層に弾かれ、思うようにダメージは入らなかったようですが…。
【石化した化石1】
〈攻撃→クライブ〉
命中判定:6(失敗)
〈2回攻撃〉
命中判定:18
ダメージ:3(防護点1)
【石化した化石2】
〈攻撃→パワー〉
命中判定:6(失敗)
〈2回攻撃〉
命中判定:16
ダメージ:4(防護点2)
【ハニワゴレーム1】
〈攻撃→クライブ〉
命中判定:9(失敗)
〈2回攻撃〉
命中判定:7(失敗)
【ハニワゴーレム2】
〈攻撃→パワー〉
命中判定:8
ダメージ:2(防護点2)
〈2回攻撃〉
命中判定:12
ダメージ:4(防護点2)
【ラウンド2】
【トリシア】
〈攻撃→石化した化石1〉
命中判定:15
ダメージ:10(防護点2)
トリシア「煙草が切れてないならこんなもん」
【クライブ】
クライブ「さて…」
〈攻撃→石化した化石1〉
命中判定:12
ダメージ:1(防護点2)
クライブ「つぅ…硬いな」
トリシア「ソウカナー?」
クライブ「ちっ、普段はやる気ないってのに」
軽口も見られるようになってきました。……これなら、今度はどうにかなるかもしれません。
【ティエ】
〈秋魔法「ショウリョウウマ」→デュラハン〉
発動判定:12
ティエ「デュラハン、彼岸へおかえり」
ティエが魔法を詠唱すると、デュラハンは即座に直立を保てなくなりました。その場に、黒い大きな鎧だけが残されました。
パワー「あれ俺の」
ノーティ「なんか呪われてそうですけど良いんですか」
【ノーティ】
〈春魔法「カグヤ・レイランス」→石化した化石1〉
発動判定:5
ノーティ「おっと、当たらない」
【ジョルティ】
〈攻撃→ハニワゴーレム1〉
命中判定:19
ダメージ:14(防護点1)
ジョルティ「よし、大分加減できるようになったぞ」
ジョルティの放った矢により、ハニワゴーレムの1体が割れ、動かなくなりました。
【パワー】
〈攻撃→ハニワゴーレム2〉
命中判定:19
ダメージ:11(防護点1)
パワー「おりゃー」
ジョルティ「もうちょっとだな!」
クライブ「お前ら、強い方始末してくれよ」
【石化した化石1】
〈攻撃→クライブ〉
命中判定:7(失敗)
〈2回攻撃〉
命中判定:14
ダメージ:3(防護点1)
【石化した化石2】
〈攻撃→パワー〉
命中判定:17
ダメージ:7(防護点2)
〈2回攻撃〉
命中判定:15
ダメージ:6(防護点2)
パワー「うおー結構いたいぞーやっぱりあっちの鎧の方が良いな!」
【ハニワゴーレム2】
〈攻撃→クライブ〉
命中判定:12(失敗)
〈2回攻撃〉
命中判定:8(失敗)
【ラウンド3】
【トリシア】
〈攻撃→ハニワゴーレム2〉
命中判定:13
ダメージ:3(防護点1)
トリシアの攻撃によって、もう一体のハニワゴーレムも動きを止めました。
【クライブ】
〈攻撃→石化した化石1〉
命中判定:10
ダメージ:2(防護点2)
クライブ「やはり硬い…」
【ティエ】
〈呪文魔法「シューティング・スター」→石化した化石〉
発動判定:6(失敗)
ティエ「当たらないなあ」
【ノーティ】
ノーティ「大丈夫だとは思いますけど、何となく嫌な予感がするので回復しておきましょう…」
〈呪文魔法「キュアタッチ・プラス・プラス・エール」→パワー〉
発動判定:18
回復量:14
【ジョルティ】
〈攻撃→石化した化石1〉
命中判定:5(失敗)
ジョルティ「ちっちゃいと当たんねえよぉ!」
【パワー】
〈攻撃→石化した化石2〉
命中判定:9
ダメージ:4(防護点2)
パワー「おりゃー」
ジョルティ「何故そっち」
【石化した化石1】
〈攻撃→クライブ〉
命中判定:Critical
ダメージ:3(防護点1)
〈2回攻撃〉
命中判定:7(失敗)
【石化した化石2】
〈攻撃→パワー〉
命中判定:15
ダメージ:3(防護点2)
〈2回攻撃〉
命中判定:14
ダメージ:7(防護点2)
パワーは今回もかなり攻撃を受けていますが、鎧を着ていることもあり、前回のように大きなダメージを受けることがなく済んでいます。少しの違いが、大きな違いになっていますね。
【ラウンド4】
【トリシア】
〈攻撃→石化した化石2〉
命中判定:16
ダメージ:0(防護点2)
トリシア「あとちょっとなんだけどなー」
【クライブ】
〈攻撃→石化した化石1〉
命中判定:19
ダメージ:4(防護点2)
クライブ「よし、こいつで終いだ」
ティエ「あと一体ですね」
【ティエ】
〈呪文魔法「シューティング・スター→石化した化石2〉
発動判定:11
ダメージ:8
ティエ「ちょっと足りない!任せました」
ノーティ「当たるかなぁ」
【ノーティ】
〈呪文魔法「シューティング・スター」→石化した化石2〉
発動判定:11
ダメージ:7
ティエとノーティの放った火球により、最後に残った石化した化石も動きを止めました。……二度目の景色は、前回とはすっかり違ったものとなりました。ほぼ危なげなく、依頼を完遂することができたといえるでしょう…。
ジョルティ「さてと、使えそうなものはないかなーっと」
〈材料加工〉
トリシア:11
ジョルティ:7
〈戦利品〉
ハニワ(1200G)
のろわれたヘヴィアーマー
トリシアとジョルティが動かなくなった敵にあれこれして、使えそうなハニワとヘヴィアーマーを取り出しました。
ジョルティ「化石はダメだな、壊れちゃってる」
トリシア「こっちの方が高そうなのに残念」
ジョルティ「どうも食べ物以外の加工はダメだ」
蔵の中の音が収まったのを察し、扉の方から露天商カルディエが覗き込んできました。
露天商「お、終わりましたかー?」
ティエ「いまのところ動くモノはないですー」
露天商「おお…流石は…!」
ノーティ「これで大丈夫……だと思います」
露天商「化石は……これはボロボロになってしまっていますね」
ティエ「これが動いて襲ってきたので…緊急処置で」
露天商「ハニワは無事のようですね!あとは……鎧ですか?」
パワー「鎧着てえなあ」
露天商「こうしてみると……案外物がありませんね……むむむ……」
パワー「あー鎧がきてぇなぁ!」
露天商「え、ええ、ご所望であれば持っていって頂いて構いませんよ」
露天商「あと…目ぼしいものはこれぐらいですかね……?」
露天商カルディエは、倉庫の中を歩き回って見つけた赤い宝玉を手渡してきました。
ティエ「ほう。なんでしょう?」
露天商「詳しいことまでは分かりませんが……なかなか価値がありそうな宝玉かと思います」
〈伝承知識:目標10〉
ティエ:17
ノーティ:17
ティエ「これは、ディクソンさんから貰った紫の宝玉の仲間ですかね…?」
ノーティ「……どうやら、こちらは魔法を遠ざけるようですね」
露天商「案外、お礼として渡せそうなものがなさそうですね……こちらの宝玉と、先程のハニワ・鎧ぐらいしか蔵にはなかったようです」
クライブ「刀剣の類もないか…」
露天商「そうですね…」
ノーティ「あとは商売に役立ててください 蔵も何かとご入用でしょう」
露天商「ええ、一番の収穫は蔵ですね」
クライブ(扉壊れているがな)
露天商「こちらの物はすべてお譲りします。大したものがなくて申し訳ない」
ジョルティ「ティエ、ちょっとそっちの宝石持っててよ。俺が紫の近づけるから」
ティエ「ああ、私も気になってた」
ジョルティが紫の宝玉を取り出して赤の宝玉に近づけましたが、特に何かが起きる様子はありませんでした。
ティエ「なにも起きませんな」
ジョルティ「なにもないかー」
ジョルティ「予想だと弾かれると思ったんだけど」
ノーティ「何か関連性が見いだせるでしょうか……これも調査が必要ですね」
露天商「この度は誠にありがとうございました。宿は引き続きお使い頂いて構いませんので」
トリシア「かえろかえろ」
パワー「鎧着ていいか!?」
第十六話「二度目の景色」 完
二度目の景色は、一度目のものとは随分違ったものとなりました。……やはり、六人揃っていれば乗り越えられない相手はそうそういませんね。
なにより、旅を続けることができそうで良かったです。
次回はまだもうしばらくこの街に滞在するようですね。今度は、ゆっくりできると良いのですが…。
こちらは、2016/9/17に行ったオンラインセッションのリプレイです。前回2人欠けていたこと、ダメージダイスが暴走したことによって大変なことになった依頼をやり直すという形になりました。
パワーに鎧を着せたりと、対策をした成果もあり、今回はかなりスムーズに依頼を達成することができました。ちなみに、今回がここまでのセッションの中で最も短く終わったセッションとなりました。……実質戦闘しかしてないですから仕方ないですね。
【参考サイト】
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