2016/06/05

りゅうたまリプレイ 第三話前編「荒涼の地」 【キャンペーン】

お久しぶりです、我が竜の君。
旅日記もなかなか溜まってしまっていまして、物語にするのに時間が掛かってしまいました。
前回、カナセの釣りコンテストで優勝した彼らが次に何をするのか、その続きからの物語です。

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第三話「荒涼の地、光麗の月」

釣りコンテストが終わってカナセに戻って来て、ようやく私もゆっくりできるかな、と思っておりました。
ああ、ちなみに、鳥に化身して外にいると彼らの声が聞こえませんので、宿にいる時は竜人の姿で部屋で一緒に過ごすようにしています。
すると、釣りコンテストの結果発表から帰って来て早々、トリシアが持ち込んだ酒を飲み始め、他の者達に話しかけ始めます。



トリシア「ティエティエ、いるー?」
ティエ「なんですか?」
トリシア「あのさー、ふと思ったんだけどね。ティエが釣ったヌシって、あのまま回収されちゃったんだよね?……そしてあの無駄な豪華景品……これはもしかしてヌシはかなり価値があっんたんじゃ?と思って。商人の目からして、あの魚、他に持って行ったらどのくらいになっていたと思う?」
ティエ「どうでしょうか?大きいモノは味が大味になってしまうこともありますし」
トリシア「でも、カナセの魚よ?無駄に金掛けて保存容器を配るぐらいだし、そこそこの価値になったんじゃないかなって。……いや、実はそんなことはどうでも良くてね。これ見て」

半ばティエに絡むようにしていたトリシアは、皆の前に2つの干物を取り出しました。私も興味津々で傍に近付きます。

トリシア「こっちが、カナセで買った特産品の干物。こっちが、私が作った干物。味見してみて!」
パワー「食べていいの!?」
トリシア「味見だからな!全部食ったら殴る!」
パワー「味見の味見の味見を」
ノーティ(タバコ吸いながら作ってたりしないでしょうね……?)
トリシア「ノーティ、何か言いたそうなカオだな?」
ノーティ「いいえ、何も」
トリシア「で、どう?うまい?」
パワー「干物だな!」
トリシア「いや、正直な所ね、これを特産品代わりに他で売れないかなーと思ったんだけど」
ティエ「あー……これは……」
トリシア「やっぱり特産品よりかは味落ちるかな?」
ティエ「やっぱり違いますね」
トリシア「美味いとはおもうんだけどなー」
ティエ「いえ、美味しいんですけどね?特産品に比べるとやっぱり違うかなと」
トリシア「うーん、そうか。まあ、転売はできなくても、私らで食べる分には問題ないよね。量産しよっか」
ティエ「そうですね、我々が消費する分には十分な美味しさです。量産、良いと思います」
トリシア「あいよ。じゃ、加工用の魚を買うお金にするためにも、ちょっとリンギツネの毛皮売ってきてよ」
ティエ「分かりました。明日売ってきます」

トリシアはいつの間にか、自作の魚の干物を作っていたのですね。私も頂きたかったですが、竜人の存在に気付かれても困ります。我慢しました。今度化身中にでも分けて貰おうかな、と思います。
干物に関する話が一段落すると、今度は前回いなかったジョルティの話になりました

ノーティ「ところで、コンテスト中ジョルティさんはどこに行っていたんですか?」
クライブ「捕まってたんじゃないのか……?」
ジョルティ「シャバの飯は最高だぜ!」
ノーティ「……心配はなさそうですが」
クライブ「……そうだな」

私の聞いた所によると、ジョルティはカナセに到着した夜に川にいる所を村の管理組合の人に捕まっていたようです。密漁の疑いだとか。実際には潔白だったようですが、コンテストが近いということもあり、村人達も敏感になっていたようですね。コンテスト後に無実が分かって戻ってきた、という次第です。
戻ってきた時には今にも倒れそうな顔をしていましたが、一食食べたら元通りになりました。

さて、そんな話も終わると、彼らは「次に何処に向かうのか」という話をし始めました。コンテスト中ほとんど山に行っていたことを考えると、カナセにはほとんど滞在していなかったと思うのですが、もう次に向かうようですね。「旅人」としては良い姿勢ですが、私としてはもうちょっとここで休んでいたかった気もします。
案外飛ぶのも歩くのも疲れますからね。

トリシア「で、明日からどうする?次どこいく?」
ティエ「この近辺の集落はどのような感じなのでしょうか」
ノーティ「次の目的地に向かいたい所ですが、何も情報がありませんからね……」
トリシア「となったら、酒場いこうぜ、酒場。まだ飲み足りんし」
クライブ「……まあ、次に行く場所を考えるためにも、周囲の情報を得るべきだろう」
ジョルティ「酒場で美味いもの食おうぜ!誰か!奢って!」
ノーティ「騒がしい所はあまり好みませんが、仕方ありませんね」
ティエ(まだ飲むのか)

こうして一行は、コンテストの後の賑わいが少しずつ落ち着いてきている村へと出て行きました。村の方こそ落ち着いて来ているものの、酒場にはまだそこそこ人が集まっていて、確かにノーティでなくとも少し耳が痛いような環境です。

トリシア「おっちゃん酒くれー」

トリシアがそう呼びかけると、酒場のマスターが「コンテストの優勝チーム」を認めて驚いたような表情をしました。

マスター「おや、優勝の方々ですね?今日はおめでとうございました。新しい優勝者の方ですから、今日は好きに飲んで頂いて良いですよ。お代は私が持ちますから」
トリシア「タダ酒じゃー」
ジョルティ「マスター!料理は!?料理は!?」
マスター「丁度、参加者の方々が釣った魚がウチに来てます。あなた達の魚はウチには来ていませんが……それでも良いなら料理しますよ」
ジョルティ「ぜひ、いただきます。タダ飯より美味いものなし」
ティエ「よろしくお願いします」
マスター「ああ、じゃあ少しお待ちを。ちなみにウチに来ているのはアディカさんの魚ですよ。料理はこちらで決めて良いですか?」
パワー「食ってやる、出してみな」
ティエ(無言でツッコミを入れる)
トリシア「お酒はぬるめの燗がいい。肴は(以下略)」
マスター「威勢がいいのがいますね。やっぱり優勝の秘訣はこういった所でしょうか。それじゃ、腕によりを掛けて作らせて貰いますよ」

マスターはそう言って、厨房の方へと引っ込みました。皆が料理を待っていると、そこに一人の男が近付いて来ます。男はすっかり出来上がったような様子で、酒場の中でも一際お酒の匂いがしました。

酔っぱらい「やあやあ、これはこれは優勝者のご一行ではないです。長年ここに住んでますがね、あんな魚はほとんど見たことがない。どんなワザを使ったんで?」
ジョルティ「捕まっていたから知らないよ。次の目的地を考えている所なんだが」
酔っぱらい「なんだ、もうカナセから出て行くのかい?勿体無いねぇ」
トリシア「なんだおっちゃん、酒のおかわりでも欲しいのか?」
酔っぱらい「おや、そちらもイケる口で。ではそちらも一献」
トリシア(お酒うまうま)

ノーティ「……釣りのワザについては、こちらのリーダーが詳しいですよ。交換と言ってはなんですが、この近くの地理に詳しい人を紹介してくれませんか?」
酔っぱらい「いや、なんだ、釣りのワザなんていうのは口実でな。実はそれほど気にしちゃいない。ついでに言うと、アンタ達みたいな腕の良い釣り人にはもうちょっとカナセにいて欲しいもんさ。じゃ、どうだい、飲み比べで俺に勝てば、情報を教えてやってもいいぞ」
トリシア「無理して飲む酒なんかうまくねーんだよ」
酔っぱらい「ま、それも確かにそうだ。だが、それならこっちも話せることはないねぇ」
トリシア「いや、他の奴がやるさ、きっと」

パワー(いいことを教えてやろう、パワーは酒に弱い!何故なら中の人が飲めないからだ!)
クライブ「……じゃあ、俺がやろうか」
酔っぱらい「お、アンちゃんが相手かい?……顔色優れないが大丈夫なのかい?」
クライブ「大丈夫だ、問題ない」

<飲み比べ判定:体力+精神対抗>
クライブ:7
酔っぱらい:7

2人はグイグイと、お互いにすごい勢いでお酒を飲み干していきます。
2人とも7杯程飲んだ所で、クライブがグラスを無言で置きました。表情は変わっていませんが、頬は赤みがかっているように見えます。

酔っぱらい「案外飲めるもんだな!だが、まだまだ負けちゃいないぞ!」
ノーティ「あまりお酒は得意ではありませんが、情報のためなら仕方ありません。続けて私が受けて立ちます」
酔っぱらい「次はアンちゃんか。あまり飲みそうな感じじゃないが、俺に勝てるかな?」

<飲み比べ判定:体力+精神対抗>
ノーティ:5
酔っぱらい:4

ノーティも得意では無いと言いつつ、なかなかのペースでお酒を飲み干していきました。酔っぱらいも元々かなり入っていたにも関わらず、やはり凄いペースでお酒を飲んでいきますが、ノーティの方が1杯勝ったようです。

酔っぱらい「やる……じゃねえか」

情報を教えるという約束だったにも関わらず、酔っぱらいはそのまま突っ伏して寝てしまいました。まあ、元々飲んでいた上に2人相手に12杯も飲めば当然といえば当然ですが……。
丁度そこに、料理を終えたマスターが戻ってきました。

マスター「おや……3人程ダウンしているように見えますが……?って、1人はウチの村の人ですね。料理は持ってきましたが……遅かったですかね」

マスターはそう言うと、皆の前にそれぞれ美味しそうに料理された魚を並べていきます。
これまで、塩焼き程度でしか魚を食べていなかった皆(生でしか食べていない私もですが)にとって、非常に魅力的な料理達です。聞くに、ムニエルというらしいですが、どんな料理なのかは私は知りません。

ノーティ「おお……これは……すばらしい……きらびやかな……」
ジョルティ「ほう……この匂い……こりゃ美味そうだ……!」
トリシア「ますたー おかわり!」
マスター「喜んでもらえたようで何よりです。それで、この人はなんで潰れてるので?」
ティエ「飲み比べで勝ったら情報を教えてやるぜ、ってことで飲み比べをしたのですが……この有様で」
マスター「なんだ、そんなことでしたか。この人は何かにつけて飲みたがってるだけなんですよ。代わりと言ってはなんですが、訊きたいことが有ればどうぞ、知ってる範囲でお答えしますよ」
ノーティ「それはそれは、ありがとうございます……」
トリシア「この辺で、よさ気なデカい街なんかあるー?」

マスター「でかい街か……東のローリスはウチと変わらんから除外するとして……候補としてはゴレンとレパーリアがありますね」
トリシア「両方どんな街なんよ」
マスター「ゴレンはここから西にある鉱山の町です。規模はここより大きいが、都市という程ではないですね。鉱夫と、鉱石の加工をする人達で栄えています」
マスター「レパーリアは南にある街です。ゴレンよりも一回りくらい規模が大きい。香木で有名な街ですが……詳しい事までは私も知りませんね、行ったことがないので」
ジョルティ「食べられる鉱石とかある?食べられる香木とかある?」
マスター「岩塩くらいなら食べられるんじゃないですかね」
トリシア「それで、どっちの街の方が行きやすいんよ」
マスター「行きやすい……ですか。ゴレンの方が道は易しいですね。西の川の向こうに岩場があって、そこを抜けた先です。レパーリアは南の湿地を超えなければなりませんから、徒歩だと結構かかりますよ。距離からするとレパーリアの方が近いですが、掛かる時間ならゴレンの方が近いです」

ティエ「なるほど。どうしましょうか。皆さんの意見はありますか?」
トリシア「どっちでもいい!まかせた!」
ノーティ「私は大きな都市というものに興味がありますね。規模の大きい建造物なども、書物でしか見たことが有りませんので」

クライブは酔って目が据わっており、何か意見ができそうな感じではありません。パワーは元々、あまり意見できるタイプではなさそうですが……。

トリシア「ま、明日までに考えようかー」

と、トリシアがまとめて、今のところは結論を出さず、宿に帰って考えることにしたようです。

ジョルティ「ところでマスター、この村には天気が分かるような人はいない?」
マスター「ん、ああ、いますよ。私はあまりアテにはしていませんが。……前、もその前も、晴れだっていうから釣りにでかけたのに土砂降りでしたから」
ジョルティ「マスターは明日の天気知ってる?」
マスター「膝が痛むので多分雨ですよ」
ジョルティ「そうかー」

そうして一行は、一旦宿に戻ることにしました。トリシアが帰りがけに料理の隠し味を訊いていましたが、マスターは素材の味と答えるばかりでした。マスターはついでに、宿で飲むように、と人数分のお酒を渡してきました。……こんな時ばっかりは、人から見えないのが不便ですね。

ノーティ「やっと酔いが醒めてきました。私、何か変なこと口走ったりしてませんよね」
トリシア「旅の恥はなんたらって言うし、気にしなくていいんじゃないの」
ジョルティ「へそくりの場所なんて聴いてないよ!」
ノーティ(やはり私は何かを……?)

ティエ「さて、次の目的地ですが……」
ノーティ「私達もまだまだ経験が足りませんからね、少し楽な道も良いかと思います。酒場ではああ言いましたが、ゴレンが良いかと思います」
トリシア「ゴレンに一票いれとくー」
パワー「魚うめえんだけど」

クライブはまだ酩酊気味で、頭が回っていないようです。ジョルティはお腹が一杯になって満足したのか寝てしまっていました。

ティエ「……まあ、まともな意見が全部ゴレンですし、ゴレンにしましょうか」
トリシア「うん。そして自分は魚仕込んどくね」

〈物作り:目標値8
トリシア:12

トリシアは帰りがけに買ってきた魚を干物にするために仕込みを始めていました。すぐには出来そうにありませんが、旅の中で乾燥すると良い保存食になるでしょう。……なんとかして分けてもらえないか、考えなければなりません。

騒がしい夜は更けていき……ついにカナセを出発する朝となりました。皆は村でまず今日の天気を聞きに行きました。予報は雨、そしてすでに少し降っているというような状態です。

〈コンディションチェック-1日目〉
パワー:4
クライブ:13(絶好調)
ティエ:5
ノーティ:8
トリシア:5
ジョルティ:10(絶好調)

久しぶりのちゃんとしたご飯にありついたジョルティは、元気が有り余っているようでした。クライブは二日酔いにでもなっていそうなものでしたが、予想に反して元気が良いようです。百薬の長、ですかね?

皆はまず、村を出てすぐ西にある橋を渡りました。この先はマスターの話通り、岩場が広がっています。カナセの人達もあまり通らない道らしく、街道も整備されていません。
そういえば、釣りコンテストの景品として貰った馬は、結局釣り上げたティエが乗ることにしたようです。ついでに、オリハルコンの釣り竿もティエが持つことにしたようですね。
……この辺りは水気がなく、釣りも出来そうにありませんが。

〈移動チェック:雨の岩場:目標9
パワー:5(失敗)
クライブ:6(失敗)
ティエ:12
ノーティ:6(失敗)
トリシア:9
ジョルティ:12

慣れない足場ということもあってか、半数の人は歩くのがかなり辛かったようです。私も早々に化身をして鳥として着いて行くことにしました。本当は竜になれば一番楽ではあるんですが、あの姿を見られるのも問題ですから、我慢しましょう。

〈方向チェック:雨の岩場:目標9
ティエ:10(サポート成功)
ノーティ:7(失敗)

しかし、夕方頃になって、思っていたよりも進みが悪いことにノーティが気が付きました。
気が付かないうちに遠回りをしてしまっていたようです。

ノーティ「おかしい、こっちで正しいはずなのですが……」
クライブ「気にするな……狩猟に出てくる」
ジョルティ「狩猟は任せろー!」

〈狩猟チェック:岩場:基準値8
クライブ:3(食料0
ジョルティ:7(食料0

野営の前に狩猟に出かけた2人も、思うような成果を得る事ができなかったようでした。この辺はあまり生物の気配も感じません。……間違って捕獲されないように注意せねば。
狩猟に出ていない者達は、野営の準備を始めました。

ノーティ「アラート・ベルアラームの魔法を使います」
〈魔法発動判定成功〉

〈野営チェック:雨の岩場:目標9
ティエ:11(サポート成功)
トリシア:17

安定しない場所ではありますが、トリシアは慣れた手つきでキャンプの設営を成功しました。雨を凌げる場所が他にないので、私も今日はどこかのテントに忍び込んで寝ようかと思います。

一晩が明けましたが、雨はまだ降り続いていました。岩場は相変わらず厳しい道程となるでしょう。

〈コンディションチェック-2日目〉
パワー:8
クライブ:11(絶好調)
ティエ:7
ノーティ:10(絶好調)
トリシア:Fumble(絶不調)
ジョルティ:9


クライブは相変わらず元気がよく、この日はノーティもなかなか調子が良さそうでした。それに引き換え、トリシアは起きた瞬間から気分の悪そうな顔をしていました。

ノーティ「パワーさん、薬草を取りに行きましょう」
パワー「クサ!クサ!」

〈薬草採り:岩場:目標8
パワー:6(失敗)
ノーティ:15

ノーティ「これは、キョジンノテノヒラ……でしたね。実物は初めて見ました」

〈移動チェック:雨の岩場:目標9
パワー:15
クライブ:9
ティエ:8(失敗)
ノーティ:4(失敗)
トリシア:12
ジョルティ:10

体調こそ良さそうだったノーティは、移動では疲れてしまっているようでした。ティエも馬に乗っているものの疲れているようです。馬に乗るのも、慣れていないと体力を消耗するものですね。トリシアは体調は悪そうでしたが、歩くのには支障は無かったようです。

今度は迷うことなく真っ直ぐと道を進んでいると、行く手を阻むように大きな岩が落ちていました。私は問題がありませんが、皆はこれを越えていかなければならず、大変そうです。先に登るのに成功した人がいれば、他の人を引き上げることもできそうですが……。
そんなことを考えている間に、パワーが突如ダッシュして大岩へと向かって行きました。

〈岩登り:体力+敏捷:目標10
パワー:5(失敗)

パワーは思い切って岩を登り切りましたが、勢い余って向こう側に落ちてしまいました。怪我をしそうでしたが、そこは受け身を取って回避することに成功していました。

〈岩登り:体力+敏捷:目標10
トリシア:6(失敗)
ジョルティ:9(失敗)
クライブ:15

続いて岩を登ろうとしたトリシアとジョルティも同じように失敗し、登り切ったものの向こう側へと滑り落ちました。トリシアは打ち所が悪く、足を怪我してしまったようです。
クライブは登り切って落ちることもなかったので、ロープをくくって下に垂らしました。

〈岩登り:体力+敏捷:目標9
ノーティ:3(失敗)
ティエ:6(失敗)

クライブの手助けも甲斐なく、ノーティとティエも登った向こうへと落ちていきました。ただ、やはり怪我をすることはなく、結果的に痛い目を見たのはトリシアだけ、という所でしたね。

〈方向チェック:雨の岩場:目標9
ティエ:7(サポート成功)
ノーティ:17

ノーティが地図を確認すると、今度は道を間違っていないことが分かりました。岩を乗り越えた先には野営をするのに良さそうな洞窟があります。
ただ、その洞窟にはキャンプの跡のようなものがあり、最近まで人のいたような気配がありました。

ジョルティ「近くにいるかもしれない、探してみよう」

〈動物探し:目標8
ジョルティ:9

ジョルティがキャンプ跡の付近を注意深く見つ始めました。この時ばかりは流石はハンターというような眼光をしていました。

ジョルティ「焚き火の様子を見るに、ここに人がいたのは1日ぐらい前だな。足跡からすると1人だけのようだ」
クライブ「……さて、どうする」
トリシア「寝る!」
ジョルティ「ここをキャンプ地とする!」

皆は、この洞窟でキャンプをすることを決めたようでした。実際、ここでキャンプしなければ他に眠れそうな場所もないため、恐らく徹夜の行軍になっていたことでしょう。トリシアの命が本気で危なそうでしたので、賢明な判断だったと思います。

クライブ「狩猟に行ってくる」
ジョルティ「狩猟だああああ!!」

〈狩猟判定:岩場:基準8
クライブ:14(食料4
ジョルティ:8(食料0

クライブは岩場の影にいた野生動物を捕らえて帰って来ました。ジョルティは雨のせいか力を発揮できていないようでした。……先ほどのハンターの眼光は、気のせいだったのかもしれません。

ノーティ「野営の前に……アラート・ベルアラーム!」
〈魔法発動判定成功〉

〈野営チェック:岩場の洞窟:目標8
トリシア:10

魔法の効果もあり、集中もしているので、トリシアはサポート無しでキャンプを設営することに成功しました。洞窟の中なので、雨を凌ぐこともでき、私としても休みやすくて助かります。そして皆は疲れた体を休めるために、眠りに就きました。

……それから何時間経った頃でしょうか、夜の帳は完全に下り、外が闇に包まれている頃、急に洞窟の外が歩く光り始めました。皆もその明かりに目を覚ましたようで、洞窟の外をちらりと覗きに行きました。

洞窟の外には、「満月」が現れていました。月は煌々と当たりを照らし、岩場の影がはっきりと見える程でした。……その月は、15分程もすると消えてしまい、元通りの闇夜へと戻りました。

麗しく光る月が何だったのか、私を含む皆が知ることになるのは、もう少し後のことです。



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こちらは2016/6/3に行ったオンラインセッションのリプレイです。
今回のセッションはかなり長くなってしまったこともあり、ここで一旦区切って前後編とさせて頂きたいと思います。
次回はもう暫くお待ち下さい。

今回はこれまでになく、ロールプレイが重視された導入となりました。トリシアPLがクラフトの技能を活かしたいということでしたから、かなり長めに取っています。
クラフトの物作りはルールブックではかなり時間が掛かる設定となっていますが、このままでは活かしにくいと思ったので、六分儀ルールとして「町中であればまとめて作成できる」と設定しています。

【参考サイト】


【素材サイト】

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