2017/02/03

【ゲームレビュー】 Minion Masters



総合点:65/100

+Pros
+プレイコードが配布されることがある
+ヒーローによって様々なプレイスタイルが可能
+1試合が短くお手軽
+シャードによる任意のカード作製が可能
+アップデートがよく行われている


-Cons
-プレイ人口が少なく同じ人と連続でマッチすることも多い
-ゲーム内マネーやシャードを稼ぐ手段が乏しく、カードを揃えにくい
-カードプールが現状まだ少ない
-デイリーミッションがものによってやたら難しい
-アップデートによってデッキが崩壊することも多い




総評

MinionMastersは、既存のジャンルとして説明するのが難しい、新しいタイプの対人ゲームです。
あえてジャンル名を付けるなら「リアルタイムタワーディフェンス・オフェンス対戦カードゲーム」です。

ゲームシステム

複数対複数ではなく、1対1の対戦となっているため、純粋に自分の実力とデッキ構成によって戦うことができます。
両プレイヤーは、自分のエリアを持っており、プレイヤー間のエリア同士が2つの橋によって繋がっています。それぞれのプレイヤーは自分のエリア内にミニオンと呼ばれるモンスターを召喚し、それを向こう側のエリアに攻め込ませることになります。

各プレイヤーは10枚からなる自分のデッキを構築し、それにミニオンカードの他、特別な効果を持っている魔法カードや、建築物カードなどを入れて戦います。対戦中はそのデッキの中からランダムで4枚手札が選出されるようになっており、1枚使う毎に1枚補充されます。

それぞれのカードには使用の為に必要なマナが設定されており、このマナは時間経過によって手に入ります。強いカードほど多くのマナを必要としますが、カードには相性があるため、マナが多いカードが必ずしもマナの低いミニオンに勝てるとは限りません。

場合によっては、かなり少ないマナのカードで高いミニオンが処理されてしまうこともあります。こういったマナの損失の差が、試合を左右することになります。


ヒーローとデッキ構築

各プレイヤーはヒーローと呼ばれる自分自身のキャラクターをデッキに合わせて選択します。このヒーローには3段階のレベルが設定されており、レベルが上がる毎に特定のPerkと呼ばれる能力が発動するようになります。ヒーローによって相性が良いミニオンの種類に違いがあるため、ヒーロー毎にデッキを考える楽しみがあるのも魅力の1つです。

ちなみにヒーローのレベルは、両プレイヤー間を繋いでいる橋を制圧することによって入ってきます。どのように橋を保持し、レベルを稼ぐのか、というのも重要なポイントの1つとなります。(中には両方の橋を取られていることで効果が上がるカードもあるため、むやみに橋を取り続けるのも考えものです)

ヒーローの中には、遠距離ユニットの射程を伸ばすPerkを持っている者や、近距離ユニットの攻撃力を伸ばすPerkを持っている者、はたまた自分自身がミニオンの一員となってバトルフィールドにダイナミックエントリーする者までいます。正直なところヒーローによる相性も強く、出会った瞬間負けを確信するようなマッチもありますが……技量とデッキによってある程度は補整が効きます。

マッチングの状況

マッチングはフレンドマッチを除くと一種類しかなく、すべてランクドマッチとなっています。自動的にランクが設定され、近いランクの人とマッチする仕組みです。……ただ、人口がそれほど多くないため、時間帯によってはフレンドマッチをしているかのように同じような人とマッチすることもしばしばあります。ゴールド3なのにプラチナ1と当たったりします。勝てるか!

……同じぐらいのランクのフレンドと一緒のタイミングで野良マッチをしているといともたやすくフレンドと当たります。いや、まあそれは良いのですけれども。

とこのように、ゲーム性自体はかなり面白く、アップデートも頻繁に行われていることから将来性を感じるゲームです。しかし、一つ問題となる点として、せっかくのデッキ構築の楽しみが、カードパックの購入というシステムによって阻害されている部分があるということが挙げられます。


改善してほしい点

カードを使ったゲームの宿命とも言えますが、このゲームも例外ではなくデッキ構築に必要となるカードはパックの購入によって手に入ります。いわゆるガチャです。このガチャはゲーム内の通貨で購入することができるのですが、普通通りに戦っていると1戦でもらえるゲーム内通貨は少なく、なかなかパックの購入ができません。

また、デイリークエストも特殊なものが多く、デッキによっては達成が難しいこともあります。非常にお金が稼ぎにくく、やってみたいデッキがあってもそのカードを入手することができない、という状況が多々あります。

被ったカードについては解体することによってシャードと呼ばれる指定したカードの購入に使用することができる別の通貨に変換することができるため、無駄になることはありませんが……シャードによるカード購入はかなり高額であるため、レジェンダリー(最高ランクのレア度)のカードを購入すると途方もない数のカードを砕く必要があります。

それに加えて、頻繁なアップデートによってカードバランスが変更になることがあります。対人ゲームにおいてバランス調整は重要であるため、これ自体は悪いことではないのですが……上記のカードの揃えにくさと合わせると、せっかく頑張って作ったデッキがアップデートで崩壊し、ロクに使えるデッキがなくなるという事態が発生します。

そうなると勝ちにくくなり、当然お金も得にくくなるため、さらにカードパックの購入がしにくくなってしまいます。……基本無料ではなく、有料で購入してプレイするタイプのゲームなのですから、この点はもっと緩和してくれても良いのではないかと思います。

まとめ

このように、不満点もやはりあります。ゲームの素材自体はとても良いのですが、それを環境的に活かしにくくなってしまっているのが残念です。私はHumbleBundleに入っていたプレミアムパスという、収入が増えるパッケージでプレイしていたためまだマシでしたが、これがないと本当にお金が入らず、全くデッキの拡張ができないという状態になってしまいます。

プレイを考えている人は、プレミアムパスも合わせて購入することをオススメします。……プレミアムパスを購入するとフリーパスのギフトが1人分もらえますが、これをギフトするとその人を金欠修羅道に誘うことになるため注意しましょう。……すまぬ。

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