春の竜の聖域とは言え、ここもすっかり寒くなってきましたね。
今回は徹夜の行軍でアロンズにたどり着いたところから旅物語を始めます。
さて、彼らはこの小さな農村で何をするのでしょうか?
第二十二話「冬の宵に煌めく河面」
普段よりも硬い床で、若干傾いた窓から入り込む冷たい風に起こされました。
~冬の月 3日~
なるほど、寒いはずです。朝起きると、外は一面真っ白になっていました。
〈コンディションチェック(雑魚寝/二度振って悪い方を選択)〉
パワー:5or12
クライブ:11or12(絶好調)
ティエ:12or4
ノーティ:9or15
トリシア:12or7
ジョルティ:8or6
ルー:6or5
トリシア「さっむ!首冷えて頭痛するくらいさっむ!」」
パワー「雪だるま作ろうぜ!」
ジョルティ「アフロの上に?三段だるま?」
ノーティ「やっぱり季節が変わるとすっかりって感じですねえ」
ルー「 やっぱり底冷えしますねぇ」
ジョルティ「ルーちゃん大丈夫?足の下に俺敷く?アフロの中に足突っ込む?」
パワー「おっしゃこーい!」
ルー「え、遠慮しておきます」
ノーティ(テント張ってたほうが快適だった可能性が……)
ノーティの言うとおり、確かにこれならテントで寝ていた方が快適だったような気もします。……村の中でテントを張って寝るのは迷惑ですが。
ルー「今日はどうしますか?」
ノーティ「村の人達を探しましょうか。他の人達を全くと言っていいほど見ていませんからね」
クライブ「林檎の名産地だったな。適当に買ってくる」
ジョルティ「とりあえず街散策と、美味いもの探しでしょう!!」
ルー「美味しいもの!良いですね!」
ノーティ「ルーさん、ジョルティさんの旅の目的知ってます?……いや、知らない方が良いか……」
ルー「いえ、東に向かうってことしか…」
ノーティ「竜を追い求めているという点では私と共通しているのですが……その話は追々」
ジョルティ「この世界で恐らく究極の食材であろう、竜を食べる方法を探しています」
ルー「竜を食べるんですか…?いえ、そもそも竜っているんですか…?」
竜はいますが食べようとするのは止めて下さい!
ノーティ「声だって聞きましたし、手がかりはあります」
ルー「ほほー。そうなんですね…。まだまだ、知らないことがいっぱいありますね」
ノーティ「ええ、本当に。まあ、とりあえず村内を回ってみましょう。朝なら誰かいるでしょうし」
こうして、ノーティは足早に村の中を歩き始めました。どこか、早めに出かけたいと思っているような、そんな雰囲気を感じます。…ちなみにこの時すでにクライブは村内に出かけて林檎を買っていました。
村の中には、見込み通りちらほらと人を見かけました。農業の時期ではないということもありまばらではありますが。
ジョルティ「何でそんなに急いでるんだ?」
ノーティ「いやあ、このような村にいても仕方ないような気もしているのですが。何もありませんし」
ルー「春先だともっと賑やかなんですけどねぇ」
そんな話をしていると、村のベンチに腰を掛けている老女が目の前にいました。ジョルティは彼女に話を聞くことにしたようです。
ジョルティ「そこのレディ、ここの美味しい名物とお店を紹介して頂けませんか?」
いつもの格好を付けた声で話しかけますが、老女は全くいつも通りというような様子で返事をします。
老女「アロンズは林檎ぐらいしかねぇよぉ。この時期はあんまり美味いもんはないなぁ。この時期は南の山で狩りをするぐらいしかねぇからなぁ」
ジョルティ「ありがとうご婦人!」
ジョルティ「もう蜜りんごだけ買って帰ろうか…」
トリシア「滞在って感じの村ではなさそうっすなー」
ノーティ「私の見解では、村というと閉じたコミュニティであまり周りの街と関わりが無いようなイメージですが。一応周辺の土地について聞いてみますか?」
ノーティ「周辺に何か交流のある街やなにかありますか?」
老女「んん…交流があるのは東のナミックぐらいかねぇ。こん時期は山が雪被っちまうんで、あんまり行き来がないがねぇ」
トリシア「東だってさ」
ノーティ「村もマーケットですからね、商人がどこからかやってきたりということくらいあるでしょうと思いましたが」
老女「んまあ、そうじゃねぇ。時々交易はあるけんども、それ以外は見ないねぇ」
ノーティ「というと山を越えた先にナミックが?
どのようなところなのでしょうか。ご存じないかもしれませんが……」
老女「ん、カルト山っつー山を超えるとナミックじゃね。雪をかぶっちゃいるけんども、あんまり高くはないよぉ。ナミックは牧場の村だねぇ。だだっ広いけど人は少ないよ」
そんな話をしているところに、早速買った林檎を齧っているクライブが戻ってきました。
クライブ「ほれ、林檎」
ルー「おかえりなさい。この時期もリンゴあるんですねー!」
クライブ「ん・・・まぁそこそこうまいぞ」
クライブはそう言いながら皆に林檎を配っていました。ティエは律儀に代金を支払おうとしていましたが、クライブは受け取りませんでした。ジョルティは早速林檎を食べ始めます。ルーも服で擦ってから齧りはじめました。
老女もその様子をどこか微笑ましい顔で見ていました。
パワー「で、どうすんだ?」
ティエ「えーっと…結局、川わたってレパーリアと、東のナミックのどちらか?」
ノーティ「あまり東に行ってもレパーリアからは遠ざかってしまうのと、牧場に向かう理由が私としては薄いのですが」
ノーティ「どうしましょう?
レパーリアに向かう方がこの先楽な気もしますが 正直田舎ばかり歩いても退屈でしょうし」
ノーティは生まれが田舎の村ということもあり、どこか田舎に対して好意的ではないようです。
ティエ「どちらでも宝の地図の場所には行けるので…特産品が売買できるならどちらでも」
ノーティ「特産品の観点では田舎の方も珍しいものが見つかる可能性がありますが、一度都市というものをルーさんに見せたいというのも」
ジョルティ「美味いもんがある方で」
ルー「レパーリアにしますか?レパーリアに行くなら、少し戻れば渡し船がありますよー」
ノーティ「それはいい情報ですね。よくご存知で」
ルー「レパーリアは街ですから、色々な食べ物があると思います!」
ノーティ「そういえばニーナさん達もレパーリアで料理の着想を得たと言っていましたね」
トリシア「渡し舟に動物皆乗れるのかな・・」
ルー「大きな船もあったので、多分大丈夫だと思います!」
トリシア「ソウナノカー」
トリシア「レパーリアで良いんじゃなーい?」
ノーティ「クライブさんなどは牧場に興味はございませんか?」
クライブ「いや、別に」
ノーティ自身は田舎に対してあまり好意的ではないようですが、一応しっかり他のメンバーの意見も聞こうとしているようでした。クライブは元々牧場の村の出身ですから、気になるところがあるかも知れないと思ったのでしょう。
ノーティ「では、レパーリアに向かうという大筋でよろしいですかね?」
ティエ「良いでーす」
こうして、行き先が決まったようでした。行き先はレパーリア、思えばゴレンからの旅立ちの頃から名前は挙がっていたものの、これまで訪れることがなかった街です。湿地の街で、香木で有名なことがこれまでの情報から分かっています。
ティエ「さてと、旅立つとなれば…この香辛料、需要ありますかね?」
老女「あっちに商人がおるよぉそっちで聞きなんせ」
ティエは村を出る前に、リーテで買った香辛料を売り、アロンズの特産品である林檎を購入することにしたようです。ただ、ここは村ということもあり、リーテの香辛料全てを売ることはできませんでした。
それでも4割増しの価格で90個ほどの香辛料を売却し、8割引きで18箱分の林檎を購入していました。
ティエが買い物をしている間、後ろの方では他の皆が雑談に興じていました。…取り留めもない話ばかりでしたが、一応書いておきます。
パワー「ドラゴンが何味なのか想像しよう」
ノーティ「ドラゴンフルーツというものが異国に。関係ないですかね?」
パワー「おいしそうですねぇ」
ルー「どうなんでしょう?」
パワー「あーはやくたべてぇなぁ」
トリシア「オイシイノカナー」
パワー「俺はしっぽがたべてぇなぁ」
パワー「やっぱスープよ」
……竜を食べようとしている人が増えているような気がするのですが?彼らが来たらどうしましょうね、竜の君。…尻尾ぐらいなら切っても生えてきたりしませんか?……駄目ですか、そうですよね。
ティエ「よし、買い物は終わりました。今、クライブさんが積み込んでくれてます」
クライブ「終わったぞ。まあそこそこ量が多いが、問題なかろう」
パワー「うぇーい。なんかうまそうなもん入ってんじゃーん」
ティエ「食べたら今後宿代が自腹になりますよ?」
パワーは時々突然野宿しようとしたりしているので、あんまり効きそうにない脅し文句ではありますが。
ノーティ「まとまったようですね。レパーリアへの渡し船はルーさんが見つけたんですよね、向かいましょうか」
ルー「見つけたというか、すぐそばにありますよ」
ノーティ「船があるのにレパーリアとは大して交流がないんですねえ」
ルー「レパーリアの物はラ・ヴィスの方に回っちゃうことが多いんでしょうね」
ノーティ「なるほど」
一行は旅の支度を整え、昨日来た道を少しだけ戻ります。昨日は夜中に来たために暗くて気付きませんでしたが、確かに村を出るとすぐ近くに渡し船をやっている船宿がありました。係留されている船のサイズは様々で、動物をすべて載せるなら中型船を2隻か、大型船を利用する必要がありそうです。
ティエ「値段次第かな」
ノーティ「こんにちは。レパーリアまでの便を動物たちも合わせて出して頂きたいのですが、お代の方はいかほどで」
ノーティが船宿の前に座っている男性に話しかけます。男性は吸っていた煙管から口を離して答えます。
船宿主人「中型船は1隻10G、大型船は1隻25Gです」
ティエ「割りと安い。なら大型でいいんじゃないかしら?」
ノーティ「そうですね その方が安心でしょう」
ティエ「大型の方が酔いにくいらしいし!」
ティエはどこか切実そうでした。……まあ、ティエだけではなく、皆船では酔いやすいのでその方が安心して乗れそうです。
ノーティ「では大型船を一隻、レパーリアまでお願いします」
船宿主人「あいあい、どうぞどうぞ。船は向こう岸の舟屋で渡してもらえれば良いですんで」
ノーティ「あれ?誰が操船するんですか?」
ティエ「運転手がいない?」
船宿主人「ん、舵取りもいるのかい?私しかおらんからなあ、今日は閉めることになっちまうんで、ちょっと高めに頂いて宜しいですかい?」
ティエ「ちなみにおいくら程?」
船宿主人「30Gぐらいで如何です?」
ティエ「やっぱり安い」
ノーティ「では宜しくお願いします」
……おそらくですが、金銭感覚が麻痺しています。いえ、確かに今現在旅人たちの所持金を合計すると軽く10万Gを超えているので30Gぐらいは軽いのですが。
船宿主人「羽振りが宜しいですねぇ。では、舵を取らせて頂きますんで。どうぞどうぞ、お乗り込み下さい」
パワー「うぇーい」
こうして皆乗り込み、出港となりました。船は比較的大型ではありますが、蒸気船などに比べると小さいものです。さらに、流れを横切るために揺れもそこそこのものになっていました。……要するに、酔いやすいということです。勘弁して欲しいです。
〈船酔い判定:体力+精神:目標10〉
パワー:11
クライブ:14
ティエ:9(失敗)
ノーティ:8(失敗)
トリシア:Fumble
ジョルティ:6(失敗)
ルー:4(失敗)
トリシア「うえぇ」
ジョルティ「おえぇ」
ルー「船は慣れませんね…」
クライブ「…酷い有様だな。まぁ、外でも見ていろ。多少は違うだろう」
……とまあ、なかなかに死屍累々の様相でした。特にトリシアは思わず煙草を吸うのも忘れるほど体調が悪そうでした。私は船には乗らず、後ろから小鳥形態で付いていくことにしました。
そんなこんなで河を中ほどまで進んだ頃、夕方が近づいていました。夕陽を反射するように、河面がキラキラと光っているのが見えます。
クライブ「ん…なんだ、川底が光ってるのか?」
ティエ「あら綺麗」
ノーティ「あれは? ご主人ご存知ですか」
船宿主人「んん?ああ、砂金かなにかじゃないかねぇ。良く、キラキラしてるのは見るよ」
ノーティ「正体についてはご存じない、と。ふうむ」
クライブ「まあよく見てみるか…」
〈動物探し〉
クライブ:14
ジョルティ:Critical
クライブ「鉱物…か?しかも動いてやがるな…」
ティエ「あらなにか気付いたようですね?」
ジョルティ「あれモンスターじゃないのか?キラキラしてる下に、目みたいなのが見えるぞ」
ノーティ「こんな時にまた何やら怪しげなものが……」
パワー「好物の鉱物だ!」
ジョルティ「鉱物を食うんかい」
クライブ「本日もパワフルな発言ありがとう。さて…また船が狙われるのか?」
ティエ「魔物ならドラコニカ反応するだろうし、ちょっとお願いできます?」
パワー「俺が殴ってもわかるのではないか」
〈ノーティ:呪文魔法「オープン・ドラコニカ」〉
発動判定:19
ノーティが魔法を唱えると、ドラコニカがページを捲っていきます。捲られたページには「鉱脈岩魚」という魔物の情報が記されていました。
ドラコニカの情報によると、鉱脈岩魚は魔力の宿った石をコアに、多くの鉱物が集まった魔法生物で、意思はなく、目につくものを大きな口で襲う性質を持っているようです。
ジョルティ「言われてみると魚っぽいような…デカイな」
パワー「うまそー」
ティエ「鉱石ですよ…」
トリシア「ちょいちょい襲われるね船」
全くです。事程左様に大河というのは危険なもののようですね。大河の竜が地下の遺跡で眠っていることも関係しているのでしょうか?
ノーティ「いやあ、いくら大型船とはいえめったに襲われるものでは」
クライブ「ノーティ、銛」
ノーティ「デザイアー・アイスソードですか?」
クライブ「そうだ」
〈ノーティ:冬魔法「デザイアー・アイスソード」〉
発動判定:16
ノーティが作った氷の槍に、クライブはもはや慣れた手つきでロープをくくり自家製の銛を作りました。やっぱりクライブはファーマーではなくフィッシャーなのでは……?
そうこうしている間に、鉱脈岩魚がその巨体を持ち上げました。動いている船に狙いを定め、大口を開けて迫ってきます。その体は巨大で、確かに大型船を飲み込むことができるほどです。
船宿主人「な、なんだぁこりゃ!?」
ノーティ「速度を落とさず進んで下さい!我々がなんとかします!」
船宿主人「お、おう、分かった!」
船はそのまま進み続けます。鉱脈岩魚も全速力の船にはすぐには距離を詰めることができそうにありません。しかし、依然として大きな口を開けたまま追ってきています。
クライブ「トロンベ、船上だが頑張れ」
クライブは銛を片手にトロンベへと騎乗しました。もはや何が何だか分からない感じになっています。
ルー「ど、どどうしましょう!?とりあえず剣ですね!?」
ノーティ「戦闘配備!」
ルー「はい!」
パワー「アイツ、友達になれそう」
喋るノート「友達ってなんだよ!」
〈戦闘開始〉
鉱脈岩魚は巨大であり、背中に登ることができそうです。また、船は大型ではあるものの鉱脈岩魚から見ると小さいもので、後衛に下がることはできそうにありません。
ただ、巨体であるためにどのような攻撃でも命中しそうです。
〈ラウンド1〉
【クライブ】
クライブ「口に叩き込む!ぬぅん!!」
〈攻撃〉
命中判定:成功
ダメージ:6(防護6)
クライブ「硬いが……効いてはいるか?」
【鉱脈岩魚】
〈攻撃→ノーティ〉
命中判定:20
ダメージ:2(防護1)
鉱脈岩魚は船の上にいる旅人たちを睥睨し、その中でノーティに噛み付きました。
ノーティ「案外痛くないですね」
〈振り落とし〉
対象:パワー
鉱脈岩魚は攻撃に合わせて体を大きく動かし、パワーを背中の上から船上に振り落とします。
【ルー】
ルー「こ、攻撃しても通らないですかね…?」
ルー「い、一応やってみます!」
〈攻撃〉
命中判定:成功
ダメージ:0(防護6)
ルー「やっぱり通りませんでした!」
クライブ「だろうな…」
ノーティ「攻撃に関しては特に鍛錬ですよ」
ルー「頑張ります!」
【トリシア】
〈様子見〉
イニシアチブ判定:19
【ジョルティ】
ジョルティ「水上なら全力で撃って良いな!」
〈春魔法「スプラウト」→自身敏捷〉
発動判定:4
【ティエ】
ティエ「釣り上がりそうにはありませんし…もう少し情報が欲しいですね」
〈集中観察〉
成功判定:14
ティエは目を凝らして鉱脈岩魚の動きを観察します。その動きから、行動の推察を行いました。
ティエ「…今、比較的大人しいのはおそらく背中にジョルティさんが乗っているためですね。かなり背中に気を取られているように見えます。…全員背中から降りると良くないこと起こるかも知れません」
ティエ「ついでに…先程攻撃した場所の外皮が少し剥がれているようです。攻撃を集中すれば、割ることができるかもしれません」
ノーティ「背中にいれば攻撃されないようですし、案外乗ってしまった方が安全かもしれませんね」
【ノーティ】
〈様子見〉
イニシアチブ判定:13
【パワー】
パワー「友達になれないならぶっ壊すしかないな!」
〈攻撃〉
命中判定:成功
ダメージ:0(防護6)
パワーの振るった斧は本体にこそダメージを与えられていないようでしたが、外皮には確かにダメージを蓄積させました。
〈ラウンド2〉
【トリシア】
〈移動〉
船→背
トリシア「案外悪くない眺め」
【クライブ】
クライブ「このまま削り取る!」
〈攻撃〉
命中判定:Critical
ダメージ:3(防護6)
クライブ「ちぃっ…硬い」
【ノーティ】
ノーティ「宵口なら…月は登るでしょうか?…あれを試してみますか」
〈六分儀:高速詠唱:MP4消費〉
秋魔法「ネームド・ムーン」
発動判定:16
春魔法「カグヤ・レイランス」
発動判定:7(失敗)
ノーティ「詠唱自体はできましたが…あの鉱石、魔法鉱石ですね。弾かれてしまいました」
【鉱脈岩魚】
〈攻撃→ティエ〉
命中判定:7
ダメージ:1(防護1)
ティエ「わっ…でもあんまり痛くないですね」
〈振り落とし〉
対象:トリシア
トリシア「せっかく登ったのに!」
【ルー】
ルー「の、登ってみます!」
クライブ(登るのか…)
ノーティ「その方が安全に思えますね。好判断だと思います」
〈移動〉
船→背
ルーも軽快な足取りで鉱脈岩魚の背中に登りました。
ルー「や、やっぱり足場は悪いですね」
【ジョルティ】
ジョルティ「まずは装甲を削り取る!」
〈攻撃〉
命中判定:成功
ダメージ:0(防護6)
ジョルティの放った矢は装甲を貫通することはありませんでしたが、鉱脈岩魚の装甲は次第に剥げてきているのが見て取れます。
ジョルティ「やだ超硬い」
【ティエ】
ティエ「よし、登ろう」
〈移動〉
船→背
【パワー】
パワー「オラオラオラ」
〈攻撃〉
命中判定:成功
ダメージ:2(防護6)
パワーの渾身の攻撃が、ついに鉱脈岩魚の前面装甲を破壊しました。鉱石の一部がボロボロと崩れ落ち、その向こう奥に銀色の宝玉が覗いています。
ノーティ「あれが核……!あれを壊せば結合が解けるはずです!」
ジョルティ「ここからでも見えるな…!」
遠距離攻撃であれば、核を狙うことができそうです。ただし、その場合はいつものようにしっかりと狙う必要があるでしょう。核に当たれば、大きなダメージを与えることができるように見えます。
〈ラウンド3〉
【トリシア】
〈攻撃〉
命中判定:16(中核命中)
ダメージ:16
トリシア「当たった!」
トリシアの矢が中核に命中すると、鉱脈岩魚の体から光が漏れ始めました。
【クライブ】
クライブ「どっせい!」
〈攻撃〉
命中判定:12(中核命中)
ダメージ:17
クライブの投げた氷の銛もまた、中核に命中しました。漏れる光が強くなっていきます。
【ノーティ】
〈春魔法「カグヤ・レイランス」〉
発動判定:7(失敗)
ノーティ「見当外れな方向に……装甲が剥がれても魔法には強いようですね」
【鉱脈岩魚】
〈攻撃→ノーティ〉
命中判定:16
ダメージ:5(防護1)
鉱脈岩魚は身を捩るようにしてノーティへと襲いかかります。これまでよりは大きなダメージを与えせしめたものの、それでもそこまで大きなダメージではありませんでした。
〈振り落とし〉
対象:ルー
そして、大きく身を捩ったことで、背中のルーが船に落ちました。
ルー「うわっ」
ジョルティ「ルーちゃん、大丈夫か!?」
ノーティ「怪我はないようですね」
ルー「だ、大丈夫です!」
【ルー】
ルー「装甲も剥がれたみたいですから…攻撃します!」
トリシア「かわいい」
〈攻撃〉
命中判定:成功
ダメージ:3
ルー「通っ…た!」
トリシア「よしよし。なでなで」
ルー「初めて当たりました!」
【ジョルティ】
ジョルティ「コアはここだな…!」
〈攻撃〉
命中判定:10(核不命中)
〈リーダースキルにより判定+1〉
命中判定:11(中核命中)
ダメージ:21
ジョルティ「ティエ君支えてて!」
ティエ「はい」
ジョルティ「これで終わりだ!」
ジョルティの放った矢は、背中から崩れた装甲を見事にすり抜け、中核に命中しました。その一撃により中核となっていた銀の宝石が砕け散ります。
ノーティ「お見事」
トリシア「解体できそうっすかねー」
クライブ「む…このままだと流されて持っていかれるか」
銀の宝石が砕けると同時に、鉱脈岩魚の体を構築していた鉱石達が四散しはじめました。背中に乗っていたティエとジョルティがバランスを崩します。
ティエ「危ない…!」
〈呪文魔法「ドラゴンフライ」〉
発動判定:16
ティエが咄嗟にドラゴンフライの魔法を詠唱しました。まさに河に落ちようとしているジョルティの足を掴み、そのまま滞空しています。
〈材料加工:目標18〉
パワー:5(失敗)
トリシア:12(失敗)
ジョルティ:18
ジョルティは逆さになりながら、砕け散っていく鉱脈岩魚の鉱石の1つをキャッチしました。それはどこか斧のような形をしており、そのまま武器として使うことができそうです。
ジョルティ「よし、取れた。けど食えそうにないな」
ティエ「降りますよ」
ティエがドラゴンフライを操作して船へと降ります。
ティエ「よく見るとこれ、ミスリルですね」
ノーティ「やはり魔法鉱石でしたか」
トリシア「多分売ったら2500Gだよ?」
ジョルティ「食えないならいらないなあ。パワーさん使えそう?」
パワー「くれよ。50Gやるよ。全財産だぞ」
ジョルティ「お、おう」
ノーティ「逆にいらないですよ」
ジョルティ「かわいそうだからいいよ」
パワー「なんでだよ、さもしくみえるだろ!」
クライブ「…まぁ、使う分にはパワーがよかろう」
パワー「ちくしょう!ばかにしやがって!でも斧はくれ!」
こうして、ジョルティの回収した「ミスリルの鱗斧」はパワーの手へと渡りました。
舟宿主人「ど、どうなったんだい!?もう大丈夫なのかい!?」
ノーティ「退治完了しましたよ、ご主人」
舟宿主人「あんなのが出るなんて…」
トリシア「船ぶっ壊れなくてよかったね」
舟宿主人「本当に…しかし皆さんはすごいですな…」
ノーティ「大型船だから目についたんでしょう。それに何匹もいるとは限りませんし」
ジョルティ「そうそう出るもんじゃないだろう、さすがに」
船宿主人「ええ、だと良いですが…。では残り、さっさと渡ってしまいます…捕まって下さい」
ティエ「はーい」
その後、船足は快調に進み、夜には対岸まで到着しました。振り返ると、河面に砕けた鉱石が散らばり、月光をキラキラと反射させていました。
ルー(船酔いで疲れたなあ)
ジョルティ「ちかれたー」
トリシア「こんな時間に宿探してもまともな宿とれなさそうっすね」
ノーティ「というより、この辺は船宿以外に宿はなさそうですね。船宿は素泊まりのようですし…野営しますか」
ティエ「エニウェアコテージっていう魔法がありますよ。どこでもそこそこのコテージが出せます」
クライブ「魔法でコテージ出せるなら、素泊まりよりマシじゃないか?」
ノーティ「コテージお願いできますか」
ティエ「ほいー」
トリシア「コテージ快適なのならコテージだして!」
〈ティエ:呪文魔法「エニウェア・コテージ」〉
発動判定:19
ティエの儀式魔法によって、立派なコテージが建ちました。確かに、アロンズの素泊まり宿よりも泊まり心地が良さそうです。
ジョルティ「さてと、野営するなら狩猟してくるか」
クライブ「そうだな。湿地と河とで狩りができそうだが…」
ジョルティ「河はもう良いかな…湿地にしよう」
パワー「野宿慣れしすぎて一般的な生活を忘れてきたな」
〈狩猟:湿地:目標10〉
パワー:6(失敗)
クライブ:14(食料5獲得)
ジョルティ:7(失敗)
クライブ「んー…まぁ、そこそこか?」
ジョルティ「取れないなぁ、ヘトヘトだ」
トリシア「さあ、こっちも野営の準備しよう」
〈野営チェック:寒い湿地:目標11〉
ノーティ:5(サポート成功)
トリシア:16
ルー:10(失敗)
トリシア「ルーちゃんも入れるよ」
ルー「良いんですか?ちょっと、テント失敗しちゃって…」
トリシア「わざわざコテージの横にテント設営しなくても」
ルー「で、ではお邪魔します」
ノーティ「寝心地は良いと思いますよ」
ルー「魔法って凄いですねぇ…」
トリシア「ルーちゃんこれから野営設営の手伝いして一緒に設営しないかい」
クライブ「まぁ、失敗も経験だろう…俺達も最初は失敗したりしていたしな」
そういえば、野営は一貫してトリシアが担当してきましたね。旅の初めのころが懐かしいものです。
ルー「でもテントを立てる練習もしたいので…その、それなら良かったら、どなたか次からこちらを手伝って頂けませんか?」
クライブ「まぁ、狩猟をしない日は俺が手伝うか」
ルー「ありがとうございます!帰り道もあるので、ある程度のことはできるようになっておきたいと思って…お気持ち、ありがたいです!」
トリシア「寝るか!」
ジョルティ「寝よう、もうこんな時間だ」
クライブ「では寝るか…やれやれ」
ティエ「おやすみなさいー」
ルー「おやすみなさい」
こうして彼らはエニウェアコテージの中で眠りにつきました。私も疲れた羽根を休めることにしましょう。……ところで、今更なんですけど、私別に人の形のままでも羽根ありましたね……何でわざわざ小鳥になって飛んでたんでしょう?
~冬の月 4日~
その日は気温が少し高かったのでしょうか。湿地は雪ではなく雨が降っていました。湿地はぬかるみ、足場が悪そうです。
トリシア「おはよう。雨か、おやすみー」
クライブ「起きろ」
ティエ「傘の出番だなー」
ルー「私も傘出さなきゃ」
〈コンディションチェック〉
パワー:7
クライブ:15(絶好調)
ティエ:14(絶好調)
ノーティ:11(絶好調)
トリシア:5
ジョルティ:10(絶好調)
ルー:6
ジョルティ「久々によく寝た。コテージええな」
クライブ「まぁ、外で寝たり素泊まりよりかはよかろう」
ノーティ「ええ、居心地よい空間でした」
トリシア「だからといって体調が良くなるわけではない!」
ティエ「居心地は良いけど体調は良くならない これも魔法の不思議なところだねえ」
皆体調を確認しつつコテージを出て、旅の支度を整え始めました。今日はこれまで歩いたことがない湿地ですから、私も気をつけなければならないでしょうね。
ルー「このコテージ、このままにしておいて良いんですか?」
クライブ「そのうち消えるんじゃないか?」
ティエ「12時間で消えるしあと一人入れば消えるよ」
……竜人は数えられていないようで良かったです。そういえば、8人以上入ってはいけないんでしたね……。
ルー「なんとも不思議ですねぇ…」
ノーティ「ルーさんの近くに魔法を使う人はあまりいませんでしたか?」
ルー「そうですね、魔法はさっぱり…」
トリシア「おねーちゃんが魔法のように料理を作るとか言いそう」
ルー「あ、それは言ってました。実質魔法使いだから旅人だろ?って」
ジョルティ「ちょっとなにいってるのかわかりません」
ノーティ「魔法は人知の結晶です。そういう意味ではクーさんも魔法の使い手かもしれませんね」
ジョルティ「域を超えれば魔法っちゃ魔法か」
ルー「確かに美味しいのは美味しかったですけど、魔法は言い過ぎですよ」
竜の力と人の知恵、この両方がなければ魔法はなかったことでしょう。…古都ドーレスのように、それで滅んでしまうことがないように、教訓としなければいけませんね、我々も。
クライブ「さて、雨だが出発せんとな。いつまでもここにいたところでしようがあるまい」
ノーティ「レパーリアはまだ見えませんが方位は大体北で問題ないでしょう」
ティエ「2日ぐらいの距離ですかねぇ」
パワー「出発前に薬草取るぞ」
ノーティ「そうですね」
〈薬草取り:湿地:目標10〉
パワー:8(失敗)
ノーティ:8(失敗)
パワー「無いな」
ノーティ「無いですね」
クライブ「…薬草は取れなかったようだな。行くか」
〈移動チェック:雨の湿地:目標11〉
パワー:9(失敗)
クライブ:18
ティエ:11
ノーティ:9(失敗)
トリシア:16
ジョルティ:11
ルー:14
ルー「ちょっと歩きにくいですね…」
ジョルティ「足取られないよう気をつけなー」
ノーティ「足が沈んで持ち上げる時に疲れますね」
トリシア「でもルーちゃんは大丈夫そう」
クライブ「トロンベ、沈まないように気を付けるんだぞ」
〈方向チェック:雨の湿地:目標11〉
ティエ:12(サポート成功)
ノーティ:19
疲れながらではありますが、ノーティは間違うことなく方角を見ることができていました。順調に北に向かっています。しかし、昼過ぎ頃になっていきなり他の場所よりも大きくぬかるんでいる場所にでました。そのまま渡れば、ともすれば足を取られて怪我をしてしまいそうです。
トリシア「渡っちゃえ渡っちゃえ」
ノーティ「仕方なさそうですね」
〈運動判定:体力+敏捷:目標7〉
ノーティ:6(失敗)
トリシア:10
ノーティは転んで怪我をしながら、トリシアは何事もなく沼を渡りきったころ、ジョルティが沼の手前で魔法陣を書き始めました。
ジョルティ「これが魔法の力だ!」
〈ジョルティ:呪文儀式魔法「レインボードロップス・ブリッジ」〉
発動判定:4
ジョルティの魔法により、沼に虹の橋がかかりました。すでに渡っていた2人を除く全員が、虹の橋を使って安全に沼を渡りきることができました。
……向こう岸で退屈そうに2人が待っていましたが。
ジョルティ「俺らはともかく動物達が大変だからな」
トリシア「はらへった」
沼を超えて暫く歩くと、だんだんと暗くなってきました。そろそろ野営の準備を始める時間です。
クライブ「じゃ、本職ハンター2人、頼んだぞ」
ジョルティ「行かんの?」
クライブ「取れ高次第。足りないようだったら俺も行くが、足りそうならルーの手伝いだ」
ジョルティ「なるほど。まかせろ」
〈狩猟チェック:湿地:目標10〉
パワー:4(失敗)
ジョルティ:16(食料7獲得)
ジョルティはいつもどおり、狩猟で得た食材を捌いていきます。これまでの経験からか、包丁捌きが向上しているようで、効率よく鮮度を保った取り出し方が分かるようになりました。
〈六分儀スキル習得:包丁捌き〉
ジョルティ自身が狩猟した食材分に限り、翌日コンディション+1
クライブ「量は十分なようだな。なら、俺はルーのテントを手伝うとしよう」
ティエ「じゃあコテージ建てますね」
トリシア「寒いなら防寒テントの方が良さそうだけど…今日は寒くないね」
ジョルティ「もっと興味持ってくれても良くない?美味しいよ?」
〈野営チェック:雨の湿地:目標11〉
ノーティ:9(サポート成功)
トリシア:17
クライブ:17(サポート成功)
ルー:10(失敗)
クライブ「まぁ、こんなものか…って失敗したな」
ルー「むむむ、やっぱりポールが上手く立たないですね…」
クライブ「まぁ、しかたあるまい。今日もコテージに入るといい」
ルー「そうですね、今日もお邪魔します…」
ノーティ「なかなか難しいものですね。私も自分主導では建てられませんから」
トリシア「とりあえず寝よう」
~冬の月 5日~
今日は冷え込んでいるようで、雨は夜明け過ぎには雪へと変わっていました。より一層、歩きにくい地面になっていそうです。
ルー「雪…湿地の雪ってどうなるんでしょう」
クライブ「…さぁ?」
ルー「ものすごい歩きにくそうですね…おはようございます」
ティエ「霜柱とかすごいよこれ」
〈コンデションチェック〉
パワー:15(絶好調)
クライブ:Fumble
ティエ:10(絶好調)
ノーティ:18(絶好調)
トリシア:11(絶好調)
ジョルティ:7
ルー:6
〈荷運びスキルによる振り直し〉
クライブ:Critical(19:絶好調)
ティエ「霜柱踏もう!」
ジョルティ「霜柱ザックザック」
ルー「ちょっと染みて冷たいですね!」
ティエ「凍った水たまりもバリーンバリーン」
ノーティ「湿地が凍ってくれれば単なる雪道になりそうなものですが……楽しそうですね」
〈移動チェック:雪の湿地:目標13〉
パワー:12(失敗)
クライブ:13
ティエ:15
ノーティ:8(失敗)
トリシア:13
ジョルティ:13
ルー:11(失敗)
ルー「歩きにくいな…あっ」
ルーが歩いている途中にずてっと転びました。防寒着が雪と泥だらけになっています。
クライブ「まぁ、慣れてなければな…慣れていても失敗するしな」
ノーティ「そ、そうですね……」
〈方向チェック:雪の湿地:目標13〉
ティエ:19(サポート成功)
ノーティ:14
相変わらずノーティは息が上がっていましたが、それでもしっかり地図と方角を確認していました。迷うことなく北へ向かい、レパーリアの木の門が見えてきました。
ジョルティ「ついたー」
クライブ「ついたな」
ティエ「つきましたねぇ」
ノーティ「久しぶりの都市になりますか、都会は良いですねえ」
ジョルティ「湿地かつ悪天候だったのに、案外すんなり来れたな」
トリシア「レパーリアって名前は何度も出たけどやっときたねえ」
しかし、門に近づいてみると、門は閉じられたままで門番のような人も見当たりません。
ジョルティ「なんでや!!」
ノーティ「時間が悪いのでしょうか?
それともここは正門ではない?」
クライブ「さて、どうしたものかね」
ティエ「ちょっと上から見てみますか?」
〈ティエ:呪文魔法「ドラゴン・フライ」〉
発動判定:10
ティエがドラゴンフライを使って飛び上がり、街の中の様子を見に行きました。ティエに続いて私も飛び上がって中の様子を見に行きます。
街の中は異様な雰囲気でした。門の後ろ側にも誰かがいる様子はありません。それどころか、街中に出歩いている人の姿すら見当たりません。街灯は灯っていませんが、住宅の窓からは明かりが漏れています。
ティエは一通り周囲を見て回り、皆の元に戻りました。
ティエ「人がいないんですけど」
ジョルティ「なにそれ怖い」
ノーティ「え?どういうことなんですか?」
ティエ「ゴーストタウンみたいになってます。歩いている人がぜんぜんいません。家には明かりが付いていましたが……」
トリシア「来ない間に滅んだか」
クライブ「少々警戒しておくべきか」
ノーティ「町の人達自身が何かを警戒している……?」
ジョルティ「明かりが灯ってるって事は、一応在宅なんだよ…な?」
クライブ「光がついてる家があるなら何かしらの理由で家に全員いるということか。ノーティの言うように何かを警戒して」
トリシア「ともかく、門開けられないかな?」
ノーティ「誰もいないなら勝手に開けてしまっても怒られないでしょう、おそらくは」
門は竹でできているようで、それほど重いものではないようです。力を合わせれば持ち上がりそうにみえます。
ジョルティ「ま、持ち上げてみるか」
〈持ち上げ:体力+体力:合計目標30〉
ジョルティ:12
トリシア:10
ノーティ:8
クライブ:10
パワー:13
ルー:3
ティエ「周りに警戒しながら手伝いを…ってもう上がってる!」
クライブ「余裕でしたー」
ジョルティ「普通に上がるやん」
見通し通り、門は何事もなく上がりました。これで、レパーリアに入れるでしょう。……まあ本当は良くないんでしょうけど。
ジョルティ「おじゃましまーす」
ティエ「おじゃましますよー?」
ノーティ「さて、どうなっていることやら」
こうして、人影のないレパーリアに到着したのでした。……今回はここまでに致しましょう。
第二十二話「冬の宵に煌めく河面」 完
【ルーの日記】
〈冬の月3日〉
雪?
昨日泊まった宿の床が硬かったのか、今日は余り体調がよくありませんでした。
ちらほらと雪が降っている中、皆さんは周辺の地域の情報について村の中で聞き込みをしていました。
私はクライブさんから貰った林檎を食べながら聞いてるだけでしたが、どうやらレパーリアに向かうことにしたようです。
アロンズ手前の渡し船を使って向こう岸まで渡ることにしたのですが……乗ってすぐに船酔いをしてしまいました。
なんとか遠くを見ながら吐き気を押さえていると、今度は石の塊のような大きな魚に襲われるというアクシデントに見舞われました。
今回は、初めて(少しですけど)自分でも戦闘に参加することができて、良い経験になったと思います!
……その後、向こう岸でのテント設営には失敗してしまったので、ティエさんの作った魔法のコテージで一緒に休ませてもらいました。
明日も良い日になりますように。
〈冬の月4日〉
雨?
今日は少し暖かかったのか、雪ではなく雨が振っていました。
レパーリアの周囲は湿地になっていて歩きにくいかと思ったのですが、案外そこまで疲れることはありませんでした。
途中、他の場所より深いぬかるみの場所がありましたが、ジョルティさんが機転を利かせて魔法の虹の橋を作ってくれたので、快適に渡ることができました。あのまま渡っていれば、ケガをしてしまっていたかもしれません。
今日の夜はクライブさんにテントの設営を手伝ってもらったのですが…失敗してしまいました。今日もティエさんのコテージで一泊です。
トラブルがなければ、明日にはレパーリアに到着できそうです。
明日も良い日になりますように。
〈冬の月5日〉
雪?
今日は雨が雪に変わっていました。雨の時よりも歩きにくく、何度か転んでしまいました…。
泥と雪が付いてしまったので、街で洗濯したいです。お風呂も入りたいなあ…。
夕方頃になって、レパーリアまで到着したのですが……門は開いていませんでした。
門を無理やり持ち上げて(罪になりませんよね?)中に入ると、街角には全く人の気配がありませんでした。
(続く)
LevelUp!
河を渡って湿地を抜けて……久しぶりに長距離を歩いた気がします。寒くて手も足も悴んで仕方がありません。
旅物語の字が少し汚いですけど、私が読めれば問題ないですよね?
レパーリアになぜ人がいないのか?その謎については次回と致しましょう。次のお話はちょっと長くなるかも知れませんので、お楽しみにお待ち下さい。
【MVP:ノーティ・ジョルティ】
こちらは、2016/10/21に行ったオンラインセッションのリプレイです。……シナリオシートは自作モンスター部分を除けば5行しかなかったのになぜこんな長編に?
一応、アロンズからナミックに行くルートや、滞在して遊ぶルートも作ってあったのですが、結局レパーリア行きとなりました。また別の機会に再利用させてもらうことにしましょう。(今回に限らず、移動の時は概ね2ルートは選べるようにしています)。
次回はアージェント以来の長編となりそうです。(アレほど長くはありませんが)また暫く掛かるかと思いますので、ゆっくりお待ち頂けると幸いです。
【参考サイト】
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