ゲームプレイ感想:Armello

総合点:20/100

+Pros

+幻想的で可愛らしい雰囲気
+キャラクターによって違うプレイングができる
+直感的で分かりやすい操作感
+ダイスのデザインが多様化←New Ver1.3より

-Cons

-オンライン対戦が少々不安定
-ダイスロールに時間がかかり間延びしがち
-AIの思考が謎
-運が悪いと逆転不可
-切断対策が不足
-フリーズバグがいつまでたっても治らない
-進行不能バグがいつまでたっても治らない
－切断プレイヤーへの対策が全く不足している

総評

Armelloは動物達が様々な方法で国王の座を目指すボードゲームです。最大プレイ人数は4人となっていますが、AIを入れてプレイをすることもできるため少人数でもプレイ自体は可能です。ただ、AIは何を考えているのか分からないことが多いため、やはり可能なら4人揃えてプレイしたい所です。

このゲームには4つの勝利条件があるのですが、その内1つは極めて厳しい条件であるため、目指すのは困難です。「名誉」「精霊石」「廃位（物理）」の中から自分のキャラクターや手札に合った勝ち方を目指しましょう。（穢れ勝利は一度穢れ勝利をすることで手に入るアクセサリーがあると難易度が下がります。……AI戦で解禁しておくと良いでしょう）

オオカミ族、ウサギ族、クマ族、ネズミ族の4つの種族があり、さらにそれぞれに2匹のキャラクターがいます。合計8種類のキャラクターからプレイするキャラクターを選択し、さらに指輪などを設定することで初期ステータスを変更することができます。このため、目指すゴール条件に合わせてキャラクターを選ぶことが重要なポイントとなってきます。

リアルタイムで使うことができるカードによって強化や妨害を行うことができるようになっているため、適切に自分・他プレイヤーに対してカードを使用して状況を有利にしていくことが勝利への近道となります。ただ、「ダイスロール」によって効果が変わるようなものも多いため、運の要素も大きく影響してきます。

このダイスロールですが、独特な柄をしているため最初は効果が分かりにくいかも知れません。慣れてしまうと何が出てくれれば良いのか分かるようになります。ダイスは物理演算されているのか、振る度に時間が掛かるのが少しテンポを悪くしているかな、と感じました。

全体としてはかなり面白いボードゲームです。ただし、やはりソロでAIを相手にしても味気ないため、フレンドを集めて一緒にできるかどうかが楽しさを左右するかな、と感じました。私の場合、一緒にやるフレンドが1人しかいなかったため、評価は70点です。多分、2人いれば75点、3人いれば80点になったのではないでしょうか。PS4版・Steam版がありますので、フレンドの多いハードを選びましょう。

パブリックマッチングも人口が多く、マッチングに時間がかかることはあまりありません。しかし、パブリックゲームはどうにも不安定な場合が多い点には注意が必要です。個人的には、身内で遊ぶことをオススメしたいと思います。

注意すべき点

このゲームに関する大きな問題として「進行不能バグ」があります。マッチングの途中、様々なタイミングでゲーム進行がフリーズし、進行不能になることがあります。こうなってしまうともう切断をするしかなくなり、もしもう少しでゲームを完遂することができるというタイミングでさえゼロからのやり直しです。
これはこのゲームが発売された当初から続いている問題で、1年以上経過した現在においても全く治っていません。むしろ増えているような気さえします。このようなゲームが1度、2度続けば、もうやる気さえ失ってしまうことでしょう。
ゲームのシステム自体は悪くありません。バランス調整についてもそれほど問題がありません。…しかし、ゲームの進行不能という致命的なバグを抱え、それが対処されていないというのは極めて大きな問題です。何度か進行不能バグが続いたため、評点を大幅に下げました。これではゲームになっていません。せめてレジューム機能ぐらい実装できないものでしょうかね……？エボルぶ（人口がいなくなってマッチングしなくなるの意味）前になんとかして欲しいものです。

追記2017/01/25

上記の進行不能バグは現在においても全く解決されていません。時々やる気を出してやってみた時に、進行不能にならず、かつ途中離脱者が出ずにゲームを完遂できる確率は20％程でした。
そのため、45点とかなり甘い評点をしていましたが、20点に改めます。
ゲームの素材が良いだけに、バグによる問題が解決されないのは極めて残念です。革新的なアップデートが来るまで、このゲームを起動することはないでしょう。

"Chest&Key"追記（2016/5/23）

Ver1.3アップデートが行なわれ「Chest&Key」システムが実装されました。

これはパブリックゲーム（いわゆる野良ゲーム）を行った時に、新しいダイスのデザインを手に入れる可能性が追加される、というものです。

色や輝きなどが違うダイスを使うことで、ビジュアル面でのカスタマイズを行うことができるようになりました。

私は身内でやりたい派ですが、パブリックゲームに抵抗がない人であればより楽しめる用になったと言えるでしょう。評点代わりまして75点と致します。
（このダイスがsteamマーケットで売却できるようになっており、これによってパブリックゲームでターンを回すだけの放置プレイヤーが生まれました。一長一短と言ったところでしょうか。……レアリティの高いダイスは本当に高く売れます。私はすでにこのゲームの値段以上は売却しています）

"Usurpers Hero Pack"追記（2016/8/31)

初めての有料DLC「Usurpers Hero Pack」が追加されました。各種族1体の新規ヒーローと、新規指輪を追加するものです。
有料DLCで追加されるヒーロー達もユニークなスキルを持っており、戦略性には幅が出ました。しかし、一部ヒーローが現状かなり強いです。Ｐay to Winになってしまわないように、バランスの調整を頑張って欲しいと思う次第です。
切断・エラーについては、已然多い印象です。切断者へのペナルティなど、しっかりとした対策を行ってくれれば、より良いゲームとなるでしょう。

"Seasons Board Skins Pack"追記（2016/11/21）

第二の有料DLC「Seasons Board Skins Pack」が追加されました。こちらは通常のマップの見た目を変更するスキンを追加するパックです。マップの構造自体は変わりませんが、導入することによって秋と春のArmello世界を堪能することができます。
また、天候エフェクトや環境音なども追加されており、より神秘的でファンタジックな世界に没入できるようになっています。グラフィックの美しさや幻想的な雰囲気もこのゲームの持っている大きな魅力の1つなので、違った景色を見てみたい方には是非お勧めしたいDLCとなりました。
ただ、ゲーム性を変更するものではないため、導入することによってゲーム自体が変わるというわけではありません。とはいえ500円弱と安価であるため、コストパフォーマンスは決して悪くはありません。

"Art of Treason" 追記（2016/11/21)

Seasons Board Skins Packの実装と共に、無料アップデートでもゲームに大きな変更が加わりました。主な変更点が3つあります。

1つ目は「懸賞金システムの変更」です。元々は懸賞金が掛かっているヒーローを倒すと2ゴールドが与えられるシステムでしたが、現在は懸賞金が掛かったヒーローが長く生き延びるほど得られる懸賞金が大きくなるようになりました。

懸賞金の掛かったヒーローが朝を迎える度に懸賞レベルがあがり、最大3レベルになった時には6ゴールドと3名声が与えられるようになっています。悪いことをしていると、逆転の手がかりを与えてしまうことになるかも知れません。

2つ目は「バッジシステムの実装」です。オンラインマルチプレイヤーゲームのプレイを完了すると、プレイヤーレベルが上がるようになり、特別なアイコンやフレームがもらえるようになりました。繰り返しプレイする楽しみが1つ増えた、と言った所でしょうか？

最後に3つ目は「王様のボイス追加」です。ヒーローが倒された時などに笑い声で煽ってきます。倒すべき王様のキャラクターがさらに深まったことで、あの野郎絶対首取ってやる、と楽しめるようになりました。
ただ、何故かこのボイス、かなり耳元で聞こえる上に音割れしているので……そこはなんとかして欲しい所です。

しかし、進行不能バグは解決されていません。

"Journey's Dawn"追記（2017/2/3）

2月1日に、ver1.6であるJourney's Dawnアップデートが行われました。
幾つかのカードに対するバランス調整が加わった他、指輪とアクセサリーにも追加が行われ、戦略性の幅がさらに広がったアップデートとなっています。

そして何より大きなポイントとして、パッチノートの中に”AIプレイヤーの行動中に切断者が出た場合に発生していたNMA（no more action=進行不能）の解消”がリストアップされていました。
……これまで何度もNMAに対するパッチがパッチノートに書かれていたにも関わらず発生し続けていたので、まだ残念ながらまだ手放しで信用することはできていませんが……もしかすると状況は良くなっているかもしれません。