2016/03/23

ゲームプレイ感想:Outlast




総合点:60/100




+Pros

+序盤は非常に怖い
+バッテリー残量管理が必要なのが恐怖を煽る

-Cons

-中盤からあまり怖くない
-終盤は全く怖くない
-アクション要素で進めないことがあるのがストレス
-ウォーカーさんがすぐ諦める

総評

Outlastは異常を来した精神病院にフリージャーナリストが潜入取材をする、というようなホラーゲームです。マップは全体的に暗く、チャチなカメラのライトを使いながら進んでいくことになります。このライトを使った演出というのが、本作の恐怖を駆り立てる大きなポイントとなっています。

カメラにはバッテリー残量があり、常にライトをつけっぱなしにしているとすぐに切れてしまいます。その為、特に必要な場所だけでライトを付けるようにしなければなりません。やむを得ずライトを消している時の暗闇が、何より怖い空間となります。

病院内では患者たちが襲いかかってきますが、主人公には戦闘力がないため直接対抗することは出来ません。ドアやロッカーなどを駆使して隠れ、やり過ごすのが関の山です。ホラーゲームにおいて「倒す手段がない」というのは恐怖を感じさせる非常に良いデザインだと思います。

ただ、本作の非常に残念なところは、最も怖いのが序盤であるということです。最初こそ暗闇や、そこから襲い来る異常者たちに恐怖を感じますが、中盤になるとそれほど怖さがなくなっていってしまいます。パッケージにも登場している最も特徴的な異常者である「クリス・ウォーカー」も、怖いのは最初だけです。

というのも、これはゲームのローディングの関係だと思いますが、ちょっとした隙間を通って向こう側に行くといきなり追ってこなくなったり、目の前に見えているのに諦めてしまったり、というようなことが割りと頻繁に起こるためです。ゲームのローディング上仕方がないのかもしれませんが……「お前、これぐらいのガレキ簡単にぶっ飛ばして来れるだろ」という気持ちが湧き上がってしまいます。トボトボと帰っていくウォーカーさんの後ろ姿は可愛くすら感じます。(隙間に出たり入ったりしてウォーカー煽りをしました。ごめんなさいウォーカーさん)。

中盤に差し掛かると、アクション性が強い部分が登場し、場合によってはこのアクションに失敗することでリトライとなってしまいます。何度も同じような場所を走ることを繰り返していると、もはや全く怖くないものになってしまいます。ホラーゲームについて、このような「リトライ」が何度も発生するのは怖さを喪失する大きな原因になるかと思います。

そして極めつけは終盤です。中盤まではまだ実体を持った異常者たちが襲ってくる物理的な恐怖がありましたが、終盤になると襲ってくるのが「亡霊」になります。正直言って、これが全く怖くありません。やられたとしても「なんか知らんけどやられた」という程度のものになってしまいます。

序盤の怖さが最後まで継続するようなデザインになっていれば、これほど恐ろしいゲームもなかったことでしょう。……なかなか、そのようなホラーゲームも見かけないのですが。これはある意味、ホラーゲームに共通する課題なのかもしれません。

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