2016/03/23

映画レビュー:リンカーンvsゾンビ



総合点:25/100




+Pros

+BGM

-Cons

-BGM以外

総評

この作品は『リンカーン/秘密の書』という映画にインスパイアされて作られた作品です。そもそもそのインスパイア元である作品ですら極めて微妙(個人的な感想です)であったのですから、この作品が素晴らしい作品になるなんてことは有り得なかったことでしょう。……残念ながら、やはり鳶は鷹を産みませんでした。

南北戦争の最中、北軍が優勢になり始めた頃に前線である砦の付近で「ある病気」が発生します。その病気というのが「ゾンビ化」です。軍人も市民も多くがゾンビ化してしまったため、リンカーンが自ら砦に出向き、生存者の救出と状況の確認をしにいく、ということで話がスタートします。

もうこの時点で滅茶苦茶です。本人が直接前線に出る必要がこれと言ってありません。一応リンカーンは幼少の頃に同じ病を目の当たりにしていましたが、特殊な技能を持っているわけでもありません。唯一違っていることがあるとすると、Bloodborneで見たことがあるような仕込み鎌を持っていることぐらいです。

ちなみにですが、パッケージで彼が持っている長柄の鎌は劇中には登場しません。基本的に小型の仕込み鎌と、ピストルでゾンビを狩ります。

この映画の最大の問題点は、ゾンビが全く戦闘力を持っているようにみえないことです。極めて動きが緩慢で、これに捕まって噛まれる奴はよっぽどの運動音痴としか言いようがありません。……それなのに、大統領の精鋭部隊たちは軒並みやられました。本当に大丈夫かユナイテッドステイツ。

また、作中には幼少期のセオドア・ルーズベルト少年が登場します。簡単なレクチャーだけでスコップを使ってゾンビを追い打ちで仕留めたり、ライフルでヘッドショット射的をしたりと未来の大統領としての片鱗を垣間見せました。(絶対精鋭部隊より役に立ちました)

砦の掃討が終わり帰還すると、リンカーン映画のノルマをこなすことになります。すなわち「演説」と「観劇」です。……必ずこの演説で時間を稼げるので良いですね、リンカーン映画は。

なんというか全体的に、「マトモな映画」を作ろうとしているところが垣間見えました。(これは『リンカーン/秘密の書』も同様です、どちらも酷いものです)。無駄な抵抗は止すのだアサイラム。

唯一評価できるのは音楽です。本作につけた評点の25点の内20点は音楽、5点は映像の色調を落とした演出に対してのものです。内容について評価すべき点はありません。

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